人口、人口密度では大阪市がトップ。
都会は、建物が密集していることが多い。人口密度もかなり高くなる。 |
世帯数 | 人口 | 1世帯あたり 人員 |
人口密度 1km2あたり |
人口1000人につき | ||
婚 姻 | 離 婚 | |||||
京都 | 640,741 | 1,466,006 | 2.29 | 2,402 | 5.7 | 2.3 |
大阪 | 1,217,354 | 2,627,895 | 2.16 | 11,839 | 6.8 | 3.0 |
神戸 | 638,300 | 1,516,863 | 2.38 | 2,754 | 5.6 | 2.4 |
次に、人の動きを見てみましょう。人口1000人に対する婚姻数では、京都5.7、大阪6.8、神戸5.6となっています。大阪市が少し多いようですが、他の都市と比べると大差はなく、都市部の中では平均的なところでしょうか。ところが、離婚件数は違います。人口1000人あたりの離婚件数は、京都2.3、大阪3.0、神戸2.4となっており、大阪市の高さがこちらも目立ちます。この大阪市の3.0件の数字は、他の都市と比べても大きく、全国で2位は札幌の2.8で、3位の東京都区部では2.4となっています。大都会というだけで、離婚率の高さがいえるわけではなさそうですね。
中心街で人口密度が高い京都
それぞれの市でも、地域によって環境はさまざまですね。ここでは、生活環境に密着する人口密度について注目してみました。各市の人口密度を区別に出し、人口密度が高い順にトップ5を出しました。
|
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(大都市比較統計年表(平成15年)より抜粋) |
驚くべきことに、京都の中心部「中京区」「上京区」「下京区」の人口密度がとても高いですね。この地域は、ビジネス、行政の中心街となっており、賑わいのある繁華街もある場所です。反対に、大阪のビジネス街の中心「北区」や神戸の中心街「中央区」はいずれも人口も少なく、人口密度も低いほうです。このエリアに、たくさんの人が住んでいるのは、京都の特徴といえるでしょう。都の名残をもちながら、発展していった京都ならではですね。また、職場と住居が近い人も多いはず。職住が近いのは都市では珍しいことですね。
大阪市では、ビジネスの中心街や繁華街のエリアを囲むように、周りの地域で人口密度が高いことがわかります。「城東区」「西成区」「阿倍野区」と、大阪のキタやミナミに隣接するエリアが特に人口密度が高いですね。逆に、ビジネス街の「北区」や「中央区」はそれぞれ9,358人、6,993人と番外。それでも、他の都市から比べると人口密度の高さが際立っています。一番低かったエリアは、「西淀川区」「住之江区」「此花区」。このエリアは、海沿いに並んだ工業地帯。工場が多い地帯なので、人口密度は低くなったようです。
神戸市は、人口密度の低さがよくわかります。一番高い「長田区」でも9,114人で、大阪の繁華街「北区」より低いほど。長田区は、阪神淡路大震災の時でも、住宅の密集した地域と注目されたエリアでした。そんな長田区でも、京都・大阪と比べると密集度が極端に少ないということは驚くべきことです。住宅街として発展している「垂水区」「東灘区」「須磨区」などが、トップ5に入っています。でも、人口密度は都市としてはかなり低い値。神戸市は、ゆったりと暮らせる街といったところでしょうか。
次のページでは、住宅事情や公共施設などを見ていきましょう。