住みたい街 関西/住みたい街の見つけ方[関西]

データで見る街比べ Vol.1 京都・大阪・神戸 3都徹底比較!(2ページ目)

関西を代表する街「京都」「大阪」「神戸」。どの街も特徴的ですが、統計データから何かわかることはあるのでしょうか?

福一 由紀

執筆者:福一 由紀

ファイナンシャルプランナー / 仕事・給与ガイド

居住/敷地面積では神戸市がトップ

続いて、京都・大阪・神戸各市の住宅環境について見ていきましょう。下の表は、各市の住宅の延べ面積を広さ別に割合で出したのと、1住宅あたり平均の広さです。 まず、平均の広さを見てみると、大阪市の狭さが目立ちますね。全国でみても、大阪市は2番に狭いようです。一番狭いのは、東京都区部。やはり大都市の宿命でしょうか。

また、京都市では、狭い区別から広い区別までまんべんなく分布しています。比較的広い住宅と単身用などの狭い住宅が混在しているようですね。大学生などが多く在住する京都ならではです。反対に神戸は、狭い住宅は少なく、広い住宅が多いようです。ファミリー世帯が多いからでしょう。

京都・大阪・神戸3都市の住宅面積
(大都市比較統計年表(平成15年)より抜粋)
都市 延 べ 面 積(全戸数に対する割合) 1住宅当た
り延べ面積
(m2
30m2未満 30~49 50~69 70~99 100~149 150m2以上
京都市 22.3% 16.6% 21.9% 16.9% 11.6% 7.9% 71.51
大阪市 26.1% 22.3% 23.4% 14.3% 7.2% 4.5% 59.56
神戸市 14.7% 18.2% 23.5% 20.3% 15.8% 5.9% 73.29


また、下の表は、1住宅あたりの敷地面積を比べたものです。上の表と同じように、割合と平均を出していますが、同じような結果が出ています。大阪が一番狭いですね。全国で見ると、狭さでは全国トップ。次に狭い東京都区部の102m2と比べても、大阪の狭さが際立っていますね。また、神戸市が比較的広い傾向にあります。200m2以上の敷地の住宅が全体の2割強になっています。やはり、人口密度も少なく、ゆったりと土地が使われているようです。

京都・大阪・神戸3都市の住宅の敷地面積 区分別割合と平均敷地面積(大都市比較統計年表(平成15年)より抜粋)
都   市 所有敷地面積階級 1住宅当
たり平均
敷地面積
(m2)
50m2
未 満
50~
74m2
75~
99m2
100~
149m2
150~
199m2
200~
299m2
300~
499m2
500m2
以 上
京都市 19.2% 25.1% 16.4% 16.0% 9.8% 8.0% 3.8% 1.4% 120
大阪市 43.9% 24.8% 13.7% 8.1% 4.3% 2.4% 2.2% 0.5% 77
神戸市 17.4% 20.6% 13.1% 12.1% 14.9% 13.8% 6.0% 2.5% 146



公園は神戸、図書館は京都が充実

公園
公共施設の充実は、住みやすさのポイント。特に、公園の整備は環境のみならず市民の憩いの場にも。
次に、公共施設の充実度を見てみましょう。左の表は、公園の数と一人あたりの面積を出したものです。神戸市の面積の広さが際立っています。この値は、全国の大都市の中ではトップ。六甲山(ろっこうさん)をはじめとする山の多さが公園の広さにもつながったのでしょう。また、阪神淡路大震災後に整備された防災公園の多さも影響しているのかもしれません。

3都市の公園の数と面積
  公園総数 1人当たり 都市公園面積 (m2)
京都市 1,042 4.10
大阪市 951 3.50
神戸市 1,484 16.43
3都市の図書館の数と蔵書数および利用状況
都市 図書館数(年度末) 貸出冊数 一人あたり貸出冊数
総数 10万人あたり総数 蔵書数 1人あたり蔵書数
京都市 22 1.50 2,697,719 1.84 5,965,379 4.07
大阪市 25 0.95 3,646,021 1.39 11,477,268 4.37
神戸市 11 0.73 1,621,069 1.07 5,464,502 3.60
(大都市比較統計年表(平成15年)より抜粋)


また右の表は、図書館の数と蔵書数及び利用についてまとめられたものです。図書館の数、蔵書数で一番設備が整っているのは、京都市。図書館の数も22と多く、一つの区あたり2つの図書館がある計算になります。逆に神戸は、一つの区に1.2個の割合。格差は大きいですね。蔵書数も一番多い京都市。大学が多い土地柄でしょうか。勉学にいそしむには、いい環境のようですね。

また、利用状況を見てみると、大阪市の利用が多いです。一人あたりの貸出冊数も4.3冊。利用のしやすさと大阪人気質がその原因でしょうか。図書館の充実ぶりで、その自治体の文化に対する姿勢がわかるといわれます。このような点も住みやすさの大きなポイントになります。

このように、3都市をいろいろなデータで比べてみました。いずれも平均した値なので、すべての街であてはまるということではないと思います。しかし、その傾向を知ることは大切なことです。自治体の取り組みもわかりますし、地域の特性も垣間見ることができます。大都市の大阪、職住が近い京都、公園が多い神戸。それぞれに良さがありますね。皆さんはどの街が好きですか?



【関連INDEX】
◆ 京都に住む
◆ 大阪に住む
◆ 兵庫に住む
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