- 3畳でもレイアウト次第で快適な子供部屋に
- 高さを活用するリフォーム、カギはベッドの配置
- 実例1:3畳あればここまでできる、片付けしやすい収納も
- 実例2:5.5畳を2つに分けて、ピアノも置ける
- 実例3:6畳を2人で昼は勉強部屋、夜はベッドルームに
- 実例4:7畳に2人の子供スペースと、家族の大型クローゼット
- 実例5:組み合わせ自由な置き家具で、手軽に空間活用
- 狭い子供部屋では壁の中、床下も活かそう!
3畳でもレイアウト次第で快適な子供部屋に
狭い子供部屋、どうレイアウトしようか悩んでいる方も多いことでしょう。以前は、1人6畳が理想と言われていましたが、最近は家族が集まる共有スペースを広くして、その分個室はあえて狭くするといった間取りも見られます。
子供部屋に必要な3要素は、勉強机、ベッド、収納です。今回はこの3つを上手にレイアウトして、狭くても機能的な子供部屋を作ったリフォーム実例をご紹介します。
高さを活用するリフォーム、カギはベッドの配置
部屋が狭いというのは、床面積が小さいということです。例えば6畳の床面積は約10平方メートルですが3畳ならその半分、確かにそれではベッドを配置したらそれだけでいっぱいになってしまいます。しかし少し目を上に向ければ、天井までかなりの空間があいています。その空間を効率よく活用することができる造作家具や高機能家具を使えば、6畳あれば2人で使える、3畳でも快適な子供部屋を作ることが可能です。平面だけではなく、高さを加えた立体で考えると、意外に部屋は広いのです。
子供部屋を効率的にレイアウトするためのカギとなるのが、1番床面積を取るベッドの配置です。このベッドを床に置いてしまうと、部屋が一気に狭くなりますが、空中に浮かせれば、下の部分を勉強机にするもよし、収納にするもよし。高さを活かすことで空間が広がります。
それでは、3畳を上手にレイアウトした子供部屋リフォームの実例からご紹介しましょう。
3畳あればここまでできる、片付けしやすい収納も
子供部屋リフォーム実例-1
こちらは3畳あればここまでできる!という小学生の女の子のための子供部屋リフォームの実例です。ベッドや机、収納もすべて造作家具です。造作家具は部屋のサイズに合わせてオーダーメイドで制作するので、空間をスキマ無く活用することができ、レイアウト次第で狭くても効率のいい子供部屋づくりができます。
3畳の子供部屋リフォーム実例。造作家具を使って効率よく空間活用をすれば、3畳でも快適な子供部屋づくりができる。(ip20/株式会社ブシ)
ベッドを宙に浮かせたことで、下に大空間ができ、そこに大きな収納を組み込みました。このような造作家具は、部屋のサイズに合わせるのはもちろん、子供の持ち物、生活スタイル、性格に合わせて設計、製作を行いますので、子供たち自身で片付けがしやすい収納や、勉強に集中しやすい空間作りが可能です。
こちらの実例でも、ランドセル置き場は低い位置にして、クローゼットは大きめに、勉強机は窓際にカウンターを設置することで、自分でお片付けがしやすく、明るく気持ちのいい部屋になっています。
5.5畳を2つに分けて、机やベッド・ピアノも置ける
子供部屋リフォーム実例-2
次の事例は5.5畳を兄妹の2人で使う子供部屋にリフォームした実例です。こちらの子供部屋はLDKから直接入ることができるようになっています。こちらも造作家具を使うリフォームで、快適な子供部屋になりました。
左が男の子の部屋、右が女の子の部屋です。やはりベッドを宙に浮かせ、その下の空間に勉強机を組み込むことで、空間を生み出しています。
さらに間仕切り壁は本棚にして収納力を確保、狭くても片付けがしやすい快適な子供部屋になっています。空いたスペースにはピアノも置いてあります。空間活用を極めれば、5.5畳でもこのような快適な子供部屋を作ることができます。
6畳を2人で昼は勉強部屋、夜はベッドルームに
子供部屋リフォーム実例-3
次にご紹介するのは6畳を2人で使う子供部屋リフォームの実例です。2つに部屋を分けるのではなく、造作家具を使って、昼間は共同の勉強部屋として使い、夜はベッドルームに変身する、1部屋を2wayで使うレイアウトとした子供部屋です。
昼間は2人の子供で一緒の勉強部屋
机は自由に動くので、空いた床で遊ぶこともできる。
壁面には収納式ベッドが造り付けられている。
夜は2人の寝室に。大きくなってきたら間に間仕切りを立てても(ip20/株式会社ブシ)
こちらの造作家具は、接着剤も釘も使わない構造なので部材を再利用して作り変えが可能。子供の成長に合わせて形を変えることができます。
7畳に2人の子供スペースと、家族の大型クローゼット
子供部屋リフォーム実例-4
こちらは7畳の変形の部屋に、姉妹のための子供部屋スペースと、家族のための大型ウォークインクローゼットを設置した実例です。2段ベッドを中心にそれぞれの子供たちのスペースを両側に振り分けたレイアウトです。
柱型や梁型が出ている部屋でも、造作家具なら効率のいい空間活用が可能です。この2段ベッドは、それぞれの領域からのみ入れるようになっていて、反対側は壁でふさいであります。
子供の成長はあっという間です。中学生、高校生になっても快適に居られるよう、オープンな作りでありながらプライバシーを守るための工夫が凝らされています。
家族のためのクローゼットは3方向にパイプを配置しているので、収納力は抜群です。2人のお嬢さんたちが大きくなってファッションにこだわるようになった時にも、大活躍をすることでしょう。
組み合わせ自由な置き家具で、手軽に空間活用する
子供部屋リフォーム実例-5
もっと手軽に子供部屋のレイアウトの工夫をしたい場合は、組み合わせ式のシステム家具を活用するといいでしょう。下の写真はロフトベッドと呼ばれる置き家具で、2段ベッドで下段に机や収納を組み合わせたものです。子供部屋に必要な機能を集約させたコーナーを、手軽に作ることができます。
机、ベッド、チェスト、シェルフ、ワゴンなど組み合わせは自由。機能を集約するコーナーを作れば部屋面積は狭くても大丈夫(コイズミファニテック)
上の写真の置き家具の寸法は約2m×1mで、机、ベッド、衣類ハンガーや本の収納が組み込まれています。3畳は約2.6m×1.7mですから、十分に入る大きさです。
またそれぞれの部品は独立して使うことができ、他の組み合わせに替えることも可能なので、子供の年齢に合わせて、家具の形を変化させることができます。
狭い子供部屋では壁の中、床下も活かそう!
狭い面積の子供部屋を効率よく使うためには、間仕切壁の厚み部分や、床下、天井裏なども見逃さないようにしましょう。中が空洞になっている間仕切り壁なら、その厚みを利用して本棚を作ることができます。奥行きは約10cmほど、文庫本や新書本、コミックスなども収納することができます。棚の先端までの奥行は15.3cmなので、本だけでなくDVDなどもたっぷり収納できる。スジカイなどが入っている壁には取り付けることができない(大建工業)
子供部屋で意外に活躍するのが床下収納庫です。階上用の床下収納庫を使えば、2Fにも取り付けが可能です。おもちゃ、アルバム、成績表などを入れておけるので部屋がスッキリ片付きます。ただし構造によっては取り付けリフォームできない場合もありますので、事前によく確認して下さい。
子供部屋のリフォームを成功させるポイントや、リビングに勉強コーナーを作るコツは下記の記事で詳しくまとめています。あわせてご覧ください。
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