食と健康/健康的な体型づくりと食生活

とろろ昆布で、中性脂肪の上昇を抑制(2ページ目)

昆布は生活習慣病予防に役立つ成分が豊富に含まれていることが知られていますが、特にとろろ昆布は中性脂肪の上昇を抑える作用があることがわかりました。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

バランスのよいお献立にプラスの感覚で

とろろ昆布は、お汁物や麺類、ごはんにのせるだけで、簡単に食べられるのが魅力。ここで注意しておきたいのは、今回発表された効用は「血中中性脂肪の上昇を抑える」作用。体内にたまっている中性脂肪を減らす効用ではありません。またいくらミネラルや食物繊維など、カラダに必要な栄養素や成分が多く含まれているとはいえ、ダイエット目的でとろろ昆布だけを偏食するようなことはしないようにしてください。お汁物や麺類、ごはんにのせて、おにぎりにまいて・・・・。手軽に使えて、旨味をプラスできるとろろ昆布は、バランスのとれたお献立にちょっと加える、という昔からの使い方で楽しみましょう。

昆布に含まれるヨウ素の過剰摂取に注意

昆布には、ミネラルのヨウ素が多く含まれています。ヨウ素は甲状腺ホルモンの原料となり、タンパク質や脂質、糖質の代謝を促すので、成長期の子どもの発育にはかかせません。また成人でも基礎代謝を高めて、余分な脂肪を燃焼させることから、不足すると太りやすくなったり疲労感が強くなったり、甲状腺肥大等が見られます。確かにヨウ素が不足すると、代謝が落ちて太りやすくなるのですが、ダイエットに役立つとむやみに取るのは禁物です。ヨウ素は、不足しても、また過剰に摂取しても甲状腺機能を低下させるのです。ヨウ素の1日の摂取基準成人 150μg 上限 3,000μgヨウ素を多く含む食品*「栄養キーワード事典」より古くから海産物を多く食べてきた日本では、ヨウ素不足の心配はありません。通常料理に使う昆布のだし程度で過剰摂取になる事はありませんが、過剰摂取しても欠乏と同様に甲状腺肥大などの影響が心配されます。特に妊婦や赤ちゃんの場合は、注意してください。<参考>■からだに効く 栄養成分バイブル(主婦と生活社)■栄養キーワード事典(池田書店)■食事と栄養の大事典(永岡書店)■栄養の基本がわかる図解事典(成美堂出版)■関連リンク昆布とその成分についてガン予防に革命をもたらす昆布(食と健康)●インフルエンザにヌルヌル食品(食と健康)
「食と健康」のメルマガは、毎月第1.3月曜日に発行しています。最新記事やおすすめリンクのお知らせ、食と健康に関わるイベント情報や、記事になる前のhotな情報など盛りだくさんです。ぜひご登録を!
とろろ昆布
食品1食分ヨウ素含有量
昆布4cm角1g1590μg
乾燥わかめ5g380μg
焼き海苔1枚・3g180μg
サバ1切れ200μg
イワシ1尾260μg
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます