がんの栄養療法をご存知でしょうか。健康的な食生活を心がけましょう。

がんに負けない栄養と再発防止

がんの治療前・治療中・治療後に気になる一つは栄養に関する情報だと思います。過去2回の記事では、体重管理の食事法と、下痢や嘔吐などの対応策を紹介しました。今回は、再発を予防するための栄養療法をがんの種類別に紹介します。

健康的な食生活と運動をすることでがんになるリスクを減少させる可能性があるといわれています。まずはじめに、全てのがんに共通する栄養療法を紹介します。米国がん協会と米国ガン研究協会の基準に応じた内容です。

■果物・野菜・豆・穀類など、植物性の食品をたっぷり食べよう。
少なくとも野菜と果物を5カップ以上食べましょう。目安としては、果物を1日2回は食べ、3食全てに野菜を加えましょう。

■低脂肪の食品を選ぼう。
肉を食べる時には脂身の少ないものを選び、バターやマーガリンなどの使用も控えましょう。ケーキや一部のパンなども脂肪を多く含むので注意しましょう。

■低塩の食品を選ぼう。
しょうゆ、ソースなどの使いすぎに気をつけましょう。加工食品や一部の乾物にも多く食塩が含まれているので気をつけましょう。

■健康的な体重を維持しよう。
痩せすぎ太りすぎを避け、健康的な体重を維持しましょう。日本肥満学会によると、BMIが22を標準体重、BMIが25以上を肥満、BMIが18.5以下をやせとしています。BMIは、体重(kg)÷身長(m)2 で求めます。

■毎日少なくとも30分間体を動かそう。
運動は健康の基本です。仕事などでなかなか時間が取れない人は、階段を使ったり、遠くにあるレストランに歩いてランチを食べに行ったり、駅や駐車場からできるだけ長く歩く工夫をしましょう。

■アルコールは適量を。
特にがんの治療後は、担当の医師や栄養士と相談して慎重に対応しましょう。

■食品を衛生的に調理・保存しよう。
がんの治療後は免疫力が低下する場合が多いので、食中毒などにかかりやすくなります。きちんと手洗いをし、調理や保存の際の温度管理にも注意しましょう。

■たばこはダメ。
禁煙あるのみ。


乳がんと栄養

■高カロリー、高脂質の食事は乳がん再発の可能性が上がる。
■ビールを飲むと再発の可能性が上がる。その他のアルコールも2杯以上飲むとリスクがあがる。
■肥満は再発の可能性を上げる。
■運動不足は再発の可能性を上げる。1週間当たり3~5時間のウォーキングまたは、同等のエクササイズをすることで再発のリスクが下がる可能性がある。
■野菜と果物をたっぷり食べると再発の可能性が下がる。ベータカロチン、ビタミンCをたっぷり摂取すると再発の可能性が下がる。
■大豆製品の効果については現在リサーチ中でまだ分かっていない。


前立腺がんと栄養

■飽和脂肪酸、動物性脂質の摂取量が多いとリスクが上がる。
■トマトなどに含まれるリコピンや魚には再発や進行のリスクを下げる可能性がある。
■ビタミンEをしっかり摂取することで、前立腺がんによる死亡率が下がる可能性がある。


肺がんと栄養

■1日に5カップ以上の野菜・果物を食べると肺がんになるリスクを減らす可能性がある。これらに含まれるイソチオシアネート、ビタミンC、カロチンなどにはリスクを減らす可能性ある。
■喫煙する男性がベータカロチンのサプリメントを摂取すると、リスクが上がるので要注意。


大腸がんと栄養

■長期間に渡り、雑穀米や雑穀パンを使用すると大腸がんになる可能性が下がる。


胃・食道がんと栄養

■穀物に含まれる繊維をしっかり摂取すると胃がんになる可能性を下げる。
■ビタミンC、ビタミンE、ベータカロチンをしっかり摂取する人は食道がんになる可能性が低くなる 。


いかがでしたでしょうか? がん予防の研究は継続的に続けられています。食事だけではなく、サプリメントなども含む栄養療法の効果も一部示唆されています。特にサプリメントなどを使用した栄養療法を行う場合は、信頼できる専門家にセカンドオピニオンを聞くのもよくかもしれません。
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