療養食・食事療法/腎臓病・痛風の療養食・食事療法・透析食

痛風と食生活の関わり(3ページ目)

かつて「ぜいたく病」と呼ばれた痛風は、今や国民病の一つとなっています。特に夏は汗をよくかいて尿酸値があがることで痛風発作が起きやすい時期。痛風と食事の関わり、予防するための食生活についてご紹介します。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

痛風を予防する食生活のポイントは・・・

麦茶
尿酸値が高い人は、水やお茶等の水分補給をしっかりと。
1. 肥満の人は栄養バランスのとれた食事で減量を
肥満に伴い尿酸値が増加する傾向があるため、偏食や過食に注意してウエイトコントロールしましょう。食事は、できるだけ食規則正しくとり、野菜や海藻などは積極的にとり栄養のバランスが偏らないように。ただしあまり急激に体重を減らすと、尿酸値が上昇することもありますから。時間をかけてじっくり減量を。

2.水分をしっかりとりましょう
汗や尿量が増加すると血液が濃縮され、尿酸値が増加するため、水分を十分補給しましょう。けれども糖分の多いジュースや炭酸飲料、缶コーヒーなどの飲み物は、カロリーが案外高いので、飲み過ぎないように。水やお茶などがおすすめです。

アルコールの過剰摂取は禁物
これまでビールは、プリン体が他のアルコールよりも多く含まれていたため、目の敵にされていましたが、食品としてとる量としては大きく影響するものではありません。

とはいえアルコールを摂取し過ぎると尿酸の排泄が悪くなる上に、尿酸値を上昇させます。医師から許可のあった場合でも、適量を守りましょう。アルコール摂取の目安は、1日ビールは中びん1本、日本酒なら1合、ウイスキーはダブル1杯程度です。


生活上のポイント

ストレス
ストレスも、痛風の発作には大きく影響します

1. 運動不足は、肥満を招き、適度な運動は高脂血症、高血圧などの改善に効果があり、痛風の予防・改善にも役立つことです。けれども、適度を超えてあまりに激しい運動をすると、体内で一時的に尿酸値が上昇し、その上運動によって筋肉で作られた乳酸によって排泄が抑制され、体内の尿酸が増加します。また、大量に汗をかくことでも血液が濃縮されて尿酸値は上昇します。

何事もほどほどを心がけましょう。また運動のさいには水分補給を忘れずに。

2.痛風の発作は、ストレスが大きく影響するということがわかってきました。もちろんストレスの原因を解消しなければ根本的な解決にはならないでしょうが、休養や適度な運動は、ストレス解消にも役立ちますから、生活の中ででるきことから実践してみましょう。

■参考
財団法人 痛風研究会
日本痛風・核酸代謝学会
その他

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