男性の生殖能力に異常がなく、また避妊をしていないのにも関わらず、2年以上子宝に恵まれないが不妊の定義。しかし最近は1年たってもなかなか子宝に恵まれない場合、早期から治療をはじめるケースが多いようです。

漢方では、不妊の原因も外からのストレスや体質、飲食の不摂生などさまざま。要因と向き合い、体質を改善することで、妊娠しやすいカラダにしていきます。

男性、女性ともに大きな病気があるわけでもないのに、なかなか妊娠できない……といった場合に、漢方は有効な手段といえるでしょう。

体質別でみる不妊症の対処法と養生法

その格好が冷えや不妊を招いていたとしたら……?!

その格好が冷えや不妊を招いていたとしたら……?!

不妊の原因その1:腎の機能が弱い
もともと先天的に虚弱体質で、女性的な体つきに発達しなかったり、思春期に無理なダイエットをしたことで生理がストップしたり、不妊症になるケース。

カラダは生命活動を維持するために、直接は必要のない生殖機能の働きをストップさせます。そのため生理がこなくなったり、不妊症になるのですね。

解決方法としては、生命エネルギーのもとでもあり、ホルモンバランスを調えたり、生殖機能の働きを担う腎の働きを高め、体重を元に戻すことが大事です。過労や寝不足にも注意しましょう。

漢方としては、腎に力をつける八味丸(はちみがん)や六味丸(ろくみがん)が代表的です。

■ 不妊の原因その2:精神的なストレス
ストレスの多い環境にいたり、ストレスを感じやすい性格によって、自律神経のバランスが崩れ、生理のリズムがくずれたり、排卵障害を起こしやすくなります。とくに排卵障害の場合、このタイプに当てはまることが多く、緊張によって卵管のぜんどう運動が阻害され、うまく排卵できないことがあります。

イライラしたり落ち込みやすい、便秘と下痢をくりかえす、ストレスによって色々な症状が悪化しやすい、経血に血のかたまりがでる、生理がはじまっても高温期が持続する……

このような症状には加味逍遙散(かみしょうようさん)や抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)が有名です。

なお、子宝に恵まれないこと自体がストレスになっている場合もありますので、がんばりすぎはNG。休息ウイークを設けましょう。

■ 不妊の原因その3:飲食の不摂生
食生活が偏り、脂っこいもの、生もの、甘いものなどを食べ過ぎるとカラダに余分な水分がたまったり、血流が滞り、うまく排卵できなかったり、栄養分を赤ちゃんに届けることができなくなります。

症状としては、めまい、動悸、吐き気、胸苦しい、肥満、頭重感、舌にコケがつく、生理周期が長い、経血量が少ない、無月経、おりものが多いなどがあげられます。

原因が飲食からくるものなので、まずは食生活の見直しが第一。生もの、脂っこいもの、甘いものはできるだけ控え、3度の食生活を規則正しくいただきましょう。間食も厳禁です。

該当する漢方としては、二陳湯(にちんとう)や温胆湯(うんたんとう)など。胃腸の機能が低下していたり、胃の不快感、嘔吐などがある場合にも用いられる処方です。

■ 不妊の原因その4:血行不良
冷えや自律神経のバランスの乱れにより、血流がスムーズに行かず、排卵機能が正常に働かなかったり、赤ちゃんに栄養を届けることができずに不妊症に。最近の女性に多いケースでもあります。

血行が悪く、手足が冷えたり、生理時には刺しこむような強い痛みがあったり、経血に血塊がまざるようなタイプが当てはまります。

冷えから血行不良になってる場合には、冷えの改善が大切。下半身はできるだけ温かくし、服装にも気をつけましょう。ストレスからドロドロ血を招いている場合は、ストレスを感じにくい環境作りが大切です。

代表的な漢方薬としては、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)や温経湯(うんけいとう)など。これらは“駆オ血剤”といって、古血を浄化したり、血液のうっ滞などをなおす働きがあります。


ここでは代表的な不妊のタイプをあげましたが、いくつかの原因が組み合わさっている場合もあります。漢方薬を購入したい場合は、必ず漢方の専門家に相談くださいね。
 

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