漢方を活用したダイエット法はさまざま。メタボ対策で有名な漢方薬でも、太り方のタイプが違うとよい効果は期待できません。漢方を上手に使ったダイエットの秘訣とタイプ別漢方をご紹介します。

ダイエットするなら「脾(ひ)」を強める!

体型や体質によって異なる漢方

りんご型? 洋なし型? 体型や体質によってダイエットに使う漢方は異なります

ダイエットに欠かせない食事療法。漢方では、食べものを消化吸収する機能を「脾」と言います。脾には胃や小腸を助けて全身に栄養物を行き渡らせる働きがあるので、脾臓の働きよりももっと広義。漢方で「脾」というと、膵臓の機能なども含むのです。

脾の機能が衰えると、消化や吸収力が弱まるだけでなく、脂肪の代謝も低下して老廃物がたまり、余計な脂肪がついたりします。また、脾は体内の水分を全身にめぐらす作用もあるので、脾の機能が弱まると、水分代謝にも異常が出て、むくみや下痢などの症状も起こりやすくなるのです。

このように「脾」の機能低下によってできてしまった哀しい産物を、漢方では総称して「痰湿」(たんしつ)と呼びます。痰湿の原因として、代表的なものを2つご紹介しましょう。皆さんもきっと聞いたことがあると思います。

りんご型(摂取過剰の脂肪太りタイプ)の漢方ダイエット

写真:防風通聖散料エキス錠クラシエ [96錠] 

写真:防風通聖散料エキス錠クラシエ [96錠]

脂っこいものやお酒、甘いものが好きで、摂取カロリーが多い、内臓脂肪型タイプ。

暴飲暴食などで脾の運化機能が追いつかなくなった結果、代謝異常となるパターンです。血液が汚れ、余分なものがどんどんカラダにこびりつきやすくなります。体内に熱がこもりやすく、便秘などの症状があります。

■りんご型によく処方される漢方薬
「防風通聖散」(ぼうふうつうしょうさん)が代表的。配合されている18種類の生薬は、「体内にたまった毒」を外へ排出しやすくさせる工夫がいっぱい。

たとえば、大黄(だいおう)や芒硝(ぼうしょう)などは便秘によく配合されるもので、便のつまりをよくします。ほかにも余計な水分である「水毒」を排出させたり、発汗により、体表に溜まった邪気(悪いエネルギー)を発散させたり、血液循環をよくする生薬がバランスよく入り、カラダにたまった老廃物を総合的に外へ出すしくみになっています。
 

洋なし型(機能不足の水太りタイプ)の漢方ダイエット

写真:防已黄耆湯エキス錠Fクラシエ [96錠] 

写真:防已黄耆湯エキス錠Fクラシエ [96錠]

もともと脾の機能が弱かったり、冷たいものの摂り過ぎなどが原因。水分代謝が悪く、体内に余分な水分を生みます。

水を飲んでも太るような水太りタイプともいえ、むくみやすかったり、手足が冷えやすいのも特徴です。ダラダラと汗をかきやすく、全体的にポチャポチャとした印象があります。

■ 洋なし型によく処方される漢方薬
水太りタイプは、なによりも水分のめぐりを良くすることが大切。「防己黄耆湯」(ぼういおうぎとう)は、汗をかきやすかったり、筋肉にしまりのないタイプによく用いられるもので、だるさをとり、下半身のむくみや冷えにも対応できます。

尿量の減少や腰痛がある場合は「牛車腎気丸」(ごしゃじんきがん)も視野にいれて。ちなみにこの漢方は、腎を温めて下半身を強化したり、体力の低下にいい「八味丸」(はちみがん)という処方に牛膝(ごしつ)と車前子(しゃぜんし)を加味したもので、より腎の機能を補い、利尿作用がアップする組み合わせです。


今回は2つの代表的なタイプを紹介しましたが、これ以外のタイプも存在したり、いくつかのタイプが組み合わされている場合もあります。

薬膳などの食養生を兼ね、適度な運動で代謝を高めながら、健康的なダイエットを目指しましょう。もちろん、漢方薬を試したい場合は、漢方の専門家に相談してから購入くださいね。
 

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