梅雨の不調は外と内から
湿にまつわる病気は日本には数多い。リュウマチや頭痛もそのひとつ |
■ 環境や気候など、外からの影響
じめじめした湿地に住んでいたり、日本なら高温多湿の梅雨の時期がまさにそうですね。
■ 体質や飲食の不摂生など、内からの影響
もともと湿をためやすい体質だったり、冷たいもの、生もの、甘い物などの食べすぎにより起こります。
これらの要因が重なり合って、からだの重だるさや下痢、食欲不振などを引き起こしますが、北海道のような梅雨のない場所で、なおかつ飲食の不摂生などをしなければ、湿邪の影響を受けにくいということがわかります。
では逆に、この時期に体調が悪くなるひとはどうすればいいのでしょうか?
オススメの食材ってあるのでしょうか……? 梅雨対策の養生法をご紹介します。
梅雨どきの漢方養生法
胃腸の調子を整え、水分代謝にいいそら豆。むくみがちで、疲れやすい人にもいい |
■ 環境や気候など、外からの影響
湿気は汗腺をおおい、汗を出にくくすることがあるのです。軽い運動で汗を流すのもいいですし、食材なら湿をとり、発散作用のあるしょうが、ネギ、花椒(さんしょう)などがオススメです。香り成分のあるシソ、らっきょう、ゆず、みかんの皮なども気のめぐりをよくし、痰をとったり、食欲を増進させてくれますよ。
■ 体質や飲食の不摂生など、内からの影響
水分代謝の悪い人は湿を溜め込みやすく、この時期に頭痛や吐き気、食欲不振や頭が重だるくなったりしていませんか? こういうタイプにオススメなのはお米、長芋、かぼちゃ、ナツメなどの胃腸の機能を補うものや、利尿作用のある小豆、大豆、そら豆、ハトムギ、トウモロコシ、魚ならスズキやどじょうなどがいいでしょう。
飲食の不摂生では、とくに冷たいもの、生もの、甘い物などが好きな人は、「寒湿」(かんしつ)といって手足の冷えや下痢、お腹の痛みなどを引き起こしやすいです。カラダを温めるしょうが、ネギ、唐辛子、シナモン、にんにく、ニラ、海老などを上手に食卓に取り入れましょう。
このタイプとは逆に、体内に熱をもっていたり、脂っこいものや香辛料が好きなタイプは「湿熱」(しつねつ)といって、ネバネバのウンチやニキビ、ノドの渇きや口臭などの症状が出やすいです。冬瓜、苦瓜、トマト、きゅうり、大根、昆布などを摂るようにし、お酒やお肉中心の食事には気をつけて!
この時期は上記以外のタイプでも、日頃から胃腸の機能を補う食材(上記を参照)を意識したうえで、それぞれにあった食材を取り入れるといいですね。