カウンセリング

カウンセリングは悩みの森から抜け出すためのコンパスとなります

人はなぜ悩むのか? 悩むことは人の基本的活動の一つなのかもしれませんが、悩んでいる本人にとっては厄介なもので、悩みの原因や深さもまちまち。ある人にとっては気にするようなことではなくても、他のある人にとっては大問題ということもあります。悩みの原因もそう簡単に取り除けるものではありません。

悩みと上手に向き合い、その対処法を見出すための手段の一つに、カウンセリングがあります。どんな場合にカウンセリングを受けることが望ましく、また、どんな効果が期待できるのか、カウンセラーからはどんなことを聞かれるのか、わかりやすく解説します。

カウンセリングで相談できること

悩み事は親しい友人にもなかなか相談しにくいもの。「こんなことを聞いたら笑われてしまうのではないか……」「普通でないと思われてしまうかも」などと不安になってしまう人も多いようです。

しかし程度の差こそあれ、誰しも色々な悩みを心に抱いているものです。
  • 人前であがってしまう
  • コンプレックスがあり、必要以上に意識してしまう
  • 家族同士がうまくいっていない
  • 恋人ができない
  • 人の輪にうまく入っていけない
  • やけ食いがやめられない
  • 自分を変えたいが、どうしたらよいかわからない
悩みの内容はもちろんこれだけではありませんが、上記のような悩みは全て、ちゃんとカウンセリングの対象になります。一般的に小さな悩みと思われることであっても、「そんなことで相談に来たなんて」と思われることはありませんので、安心してください。

カウンセリングの効果・役割

カウンセリングには2つの効果が期待できます。
  • 第三者に話すことで、心の苦しみを軽くすることができる
  • 悩みの森から抜け出すためのヒントが得られる
心の痛みは、時に体の痛み以上に辛いもの。そして悩みを長い間、自分の心の中だけに秘めておくことで、必要以上に悩みによる苦しみが大きくなってしまうことがあります。

悩みを誰にも話さずに抱え込むのは、決してよいことではありません。自分ひとりで考えていると、意識的に努力しても、つい同じ角度から問題を考えるくせがついてしまいます。客観性が失われていき、いつの間にか悩みが実態以上に大きくなってしまうのです。この状態になると、その悩みからの抜け道がないかのように錯覚しやすくなります。森の中で迷子になってしまったときに、出口を見つけようと地図もコンパスもないまま一人で懸命に歩き回り、その実、ぐるぐると同じところを回っているだけで、いたずらに体力を消耗させてしまう状態に似ています。

カウンセラーはその人の思考に内在する不合理性を見出し、解決までの道しるべを作り、その人の状況に応じて、普段の生活でこなすべき課題やアドバイスを与えます。

ここで注意が必要なことは、カウンセラーの役目は本人を悩みの森から一挙に救出することではなく、コンパスを与えることだという点です。悩みの森からすっきりと抜け出すには、コンパスを頼りに一歩一歩出口を見出す、ご本人にかかっています。

カウンセラーから聞かれること

カウンセリングでは何を相談しても大丈夫だということはわかっても、「カウンセラーからは何を聞かれるのか」「言いたくないことを、無理に話すよう強要されたら嫌だ」という不安を感じる人もいるでしょう。

悩みの内容によりますが、カウンセラーは、対人関係、恋愛問題、離婚、親族との死別など、現在の心の悩みの元について質問をすることが多いです。ただ、悩みが大きくなってしまった原因には、それまでの生活環境や幼少時のトラウマなど、さまざまな要因が考えられます。カウンセリングでよく聞かれるのは以下のような項目です。
  • 家庭環境 
  • ライフスタイル
  • 友人、恋人関係
  • 親しい親族を亡くした体験
  • どのような子供時代を送ったか
  • トラウマの有無
  • アルコール、ギャンブルなどへの依存の有無
以上のことをカウンセラーは相談者の緊張をときながら、話しやすいように、真摯に聞きます。一まとめに全部を整理して話さなくては、と身構えなくて大丈夫です。一方で、カウンセリングを受けるということは、カウンセラーと新しい人間関係を作ることでもあります。「人間関係を作る」と聞くと、また身構えてしまうかもしれませんが、自然体で大丈夫。カウンセラーから質問されるからと、一方的なコミュニケーションに終わってしまったという不満を抱えないよう、カウンセリング中に分からないことや不安があったら、その都度気軽に聞いてみるところから初めてみましょう。

カウンセリングの注意点・医師とカウンセラーの違い

悩みの内容があまりに重く、それに伴う症状(幻覚・幻聴・摂食障害など)が出ている場合、それはカウンセリングだけでは解決できない、心の病気になっている可能性もあります。

死にたいという自殺願望が生じていたり、幻覚などの症状がある時は、カウンセリングではなく、精神科を受診する必要があることは覚えておいて下さい。カウンセラーの資格としては臨床心理士などがありますが、カウンセラーは医師ではありません。重度の不眠などで睡眠薬を処方してもらいたいときでも、カウンセラーは薬を処方できない点には留意が必要です。


最後に、繰り返しますが、悩みごとで必要以上に苦しまないコツは、一人で長期間抱え込まないこと。家族、友人などに話してガス抜きをするだけでも、ある程度、心の健康を保つことができます。悩みごとはなるべく心の中に秘めないようにしましょう。もしも、悩みの森に迷い込んでしまったと感じられたら、遠慮せず、カウンセリングを受けることも考慮してみてください。
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