うつ病、統合失調症など心の病気全般の診療科は精神科または神経科です。神経内科は心の病気に関連するような語感がありますが、心の病気の診療科ではない事にはご注意ください
「気持ちが冴えず、やる気が出ない」「イライラして仕事に集中できない」など、心の不調は日常生活において、時折、現われてしまう事です。しかしこうした症状が一時的ではなく、数週間もずっと持続してしまい、普段通りの生活を送る上で大きな問題となってしまった場合、心の病気の可能性も出てきます。
普段どおりの自分でない事に気付き、いざ、専門家に相談しようと思っても、初めての場合、どの診療科を選べば良いかなど、とまどいを覚えたり、そもそも、精神科とはどのような診療科がイメージがわかず、精神科を受診することに対して、敷居が高く感じてしまう事も少なくないと思います。
初めての精神科の基礎知識として、心の病気の診療科の選び方を中心にわかりやすく解説します。
心の病気の診療科の選び方
心の病気と関連のありそうな語として、「精神」、「神経」、「心」を含む診療科には、精神科、神経科、心療内科、神経内科などがありますが、それぞれどの病気を担当しているのか、以下にまとめてみます。・精神科(=神経科)
名称は異なりますが、精神科と神経科の内容は同じです。うつ病、パニック障害、統合失調症など心の病気全般が専門です。
・心療内科
ストレスなど精神的な要因のある体の症状(胃潰瘍、喘息など)が専門です。
※体の症状≧心の症状 の場合
・神経内科
神経系の病気(体の麻痺、パーキンソン病など)が専門です。
※心の病気の診療科ではないのでご注意を!
心の病気の診療科は基本的には、精神科または神経科です。実際、どの病院に行くかとなると、初めてなら、とまどう事が少なくないと思います。気持ちの落ち込みなど、心の病気の症状は、身体的要因、例えば、甲状腺ホルモンの機能低下などによって、二次的に生じている場合もあり、他の診療科、この場合は、内分泌科と協力して、治療する必要があります。したがって、初診の場合は、多くの診療科が揃っている、大学病院、総合病院が良いと思います。かかりつけの医師がいる方は、その先生から紹介してもらうのも良いでしょう。インターネット、電話帳、知り合いの口コミなども病院を選択する際に参考になるでしょう。
実際、診療を受けに行く病院が定まりましたら、予約制になっている事が多いので、電話などで直接、確認を取ってみましょう。その際、料金の目安など、知りたい事は、是非、聞いておきましょう。
心の病気は血液検査やMRI、CTなどの結果から診断されるものではなく、患者さんとの問診に基づいて、心の病気であるかどうか診断されます。こうした検査は、心の症状が身体的な問題から二次的に生じていないか、他の診療科で治療すべき身体的な問題がないかなどがわかり、また、治療薬を選択する際の重要な情報になります。
心の不調が日常的に出現することのある、不調のレベルに収まらず、心の病気のレベルになっている場合は初診だけでおしまいというわけにはいかず、継続的な治療が必要になります。
初診時の問診でどのような事が聞かれるのか。その質問の理由も含めて、わかりやすく解説します。
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