腰痛/腰痛の原因・しくみ・腰痛に潜む病気

レントゲンで発見!腰椎分離・すべり症とは(2ページ目)

腰椎の一部が切れてしまう「腰椎分離症」と腰椎が滑ってズレてしまう「腰椎のすべり症」が、腰痛の原因になっている場合があります。レントゲンで診断可能なこの状態、いったいどのようなものなのでしょうか?

檜垣 暁子

執筆者:檜垣 暁子

カイロプラクティック理学士 / 肩こり・腰痛ガイド

「腰椎分離すべり症」って何だろう?

腰椎のすべり
分離して(ピンク色の部分)その腰の骨が前方へすべります。青色の椎間板に負担がかかっています。
積み木のように連なった腰椎は、前に傾いた仙骨の上に乗っているため、腰椎は前方へ滑らないように、関節でしっかり支えられています。しかし、腰椎の分離によって不安定になり、腰椎がすべってしまうことがあります。

腰部の緩やかなカーブが失われ、バランスが悪くなり、すべった上下の関節部分も、異常な動きになり、二次的にヘルニアや他の症状を生じるかもしれません。

レントゲンに写りますので、レントゲンの検査がポイントになります。多くの場合、なるべく手術をせずに、コルセットや痛み止め、物理療法、筋力の強化などで治療を進めますが、最悪の場合は手術を検討することもあります。その場合は、術後の状態も含め、よく説明を受けましょう。


「腰椎分離すべり症」の症状は?

ひと休み
ひどい場合は、長時間あるくことができなくなります。
すべっても無症状の場合もありますが、腰部の神経を刺激してしまうと、お尻やフトモモの裏側に痛みが出ることがあります。刺激や圧迫の部位により、歩行で足がしびれ、長い距離を歩くことが出来なくなるケースがあります。

名前が似ているのもので、分離症が無くても、腰椎がすべってしまう「腰椎変性すべり症」があります。原因ははっきりしないようですが、高齢の女性に多く、やはり腰椎がすべり、腰痛をきたします。ひどい場合は、分離すべり症と同じように、休憩をとりながらでないと、歩けない状態になります。

「腰椎分離症」「腰椎分離すべり症」は、別の腰の関節や椎間板に負担をかけている可能性が大きいので、分離やすべりの部分以外で、腰痛を起こすことは、腰痛の複雑化につながります。診断は、腰痛が主訴でレントゲンを撮ったときに発見されることが多いので、腰痛の原因が、分離やすべりかどうかの判断は、やはりレントゲンの検査が不可欠であるといえます。

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