勉強の「プロセス」でいかに気分転換ができるか
自分に合う勉強を見つけたら、生涯に渡って脳を活性化できる |
なぜなら、「脳は退屈に耐えられない存在」だからです。興味が喚起されて知識を得ることは、鈍っていた脳に新しい刺激を提供し、働きを活発化させるきっかけを作ってくれます。リラクゼーションや娯楽は、しばらくすれば飽きてしまうきらいがあります。しかし、自分に合った勉強を続けていけば、生涯に渡って脳を活性化できるのです。
ただし、気をつけないと飽きがきたり挫折することも多いので、以下のポイントを押えて続けていきましょう。
1. 「好き」と実益がリンクした勉強を
「何を勉強しようか」と迷っているうちには、適当な勉強に手を出さないほうが無難です。大切なのは、まずその勉強が「好き」と思えること、また「この分野を人生やキャリアに役立てたい」という動機を感じられることが大事です。まずは、取り寄せた資料や書店で関連する本をパラパラとめくってみましょう。その内容に興味がひきつけられ、「もっと知りたい。もっと勉強したい」と思えることがまず大事。そして、なおかつ「今後の人生やキャリアにも役立てたい」と思えたら、チャレンジする価値大です。
2. 試験・検定で達成感を得る
大人の勉強が長続きしにくいのは、やるのもやらないのも「本人の自由」だからです。自由度が高いと目標設定もあいまいになり、結局中途半端でやめてしまうことが多いのです(スポーツクラブに、幽霊会員が多いのと同じです)。そこで、資格試験や検定試験を利用するのがもっともオススメな方法です。試験や検定は分かりやすい「目標」であり、合格すれば達成感が得られます。年に一度は試験にチャレンジできるような勉強を選ぶといいでしょう。
3. 同時進行で、同じような勉強をしない
意欲満々なときには、同時に複数の勉強をやりたくなってしまうものです。でも大人は時間の制約が大きいため、結局はどちらかができなかったり、最悪の場合には両方ともあきらめてしまったり、ということが起こりがちです。また、勉強への時間的制約が増えると、せっかくの気分転換の目的が台無しになってしまいます。どうしても同時に複数の勉強をしたい場合には、もう一つは短期講座で聴講するものを選んだり、音楽や写真、絵画のように娯楽になるようなものを選ぶといいでしょう。
4. 自宅での勉強時間は、1日1時間~1時間半が目安
勉強は、生活に変化とリズムを与えるためのものでもあります。長期にわたって負担なく続けていくために、時間を区切って実行することが大切です。ウィークデイの勉強時間は、1日約1時間~1時間半を目安に。週末の勉強時間は、1日約3時間~4時間を目安にしましょう。
5. スクールに通って勉強するほうがベター
勉強は「気分転換」を兼ねるもの。したがって、独学よりスクールに通ったほうが、より新鮮な気持ちで勉強ができます。スクールに通えば人脈も増えますし、得られる情報量も豊富になります。また、なんといっても本で勉強するのと、「ライブ」で勉強するのとでは、その勉強に対する印象も変わってきます。特に勉強で得た知識やスキルを仕事に生かすとき、講師のちょっとした情報やアドバイスが参考になることがあります。
6. 年齢もからめ、強い動機を持てるか
ジャンルによっては、その分野を勉強する人の年齢層が低すぎて、一緒に勉強していると自分のアイデンティティが揺るがされるように感じるものもあります。たとえば、調理師、Webデザインなどの分野がそうです。実際、その勉強をしても、年齢によっては実務では生かせないこともあります。年齢を含めた自分のアイデンティティと可能性をよく考え、自分に合う勉強を選ぶことが大切です。