ストレス/その他のストレス

「朝活リバウンド」の急襲にご用心!!(4ページ目)

最近話題の「朝活」によって、体調や仕事の効率が向上したと実感する人は多いもの。しかし、行き過ぎた朝活によって「リバウンド」をしていませんか? 楽しく朝活を続けるために知っておきたいこと。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

朝活は冬に挫折しやすい

冬の早起きはつらい。そんなときには朝活も柔軟に

冬の早起きはつらい。そんなときには朝活も柔軟に

実際、私自身も早起きや朝活を推奨する1人でもありますし、夜は10時台に寝ることで自然に早朝に目覚め、日中には眠気が襲いにくく、集中して仕事に励めることを実感しています。しかし、朝活も極端過ぎてしまうと、挫折しやすいために要注意なのです。

睡眠は疲労を回復させ、翌日からまた元気に活動するために必要な時間です。そのため、前日に疲れがたまりすぎていたり、解決困難なストレスに悩まされていたりすると、理想通りには起きられない朝もあるでしょう。

また、夜明けの遅い冬季には、早朝に起きても太陽光を浴びられないためにメラトニンの分泌が抑制されにくく、明け方の冷えによって体も温まりにくいものです。したがって、とかく「時間」で朝活を決めてしまうと、真冬になって挫折する例も多いのです。冬は早起きが苦手だと感じる人は、無理に真っ暗闇の中で夏型の朝活を冬に続ける必要もなく、「夜明けとともに目覚めて活動を始める」程度に、鷹揚に予定を組んでもよいでしょう。

とかく、ストレスをためやすいタイプの人は、「決めたこと」や「数字」に執着して、どんな状況でもやり続けることに意義を見出しがちです。そして、一度挫折すると、「もう早起きなんていいい!」「どうせできないんだ」と極端に悲観的になり、またディープな夜更かしに逆戻りする人もいます。こうした「朝活リバウンド」が起こらないように、季節や体調、意欲に応じて柔軟な朝活を楽しんでいくことが大事です。

早起き生活は、「気持ちいい」「体の調子がいい」「無理なくできる」と実感していることが基本です。広く考えれば、「朝活」も娯楽のひとつ。楽しくなければ、続ける意味もありません。そのときの自分がいちばん心地よく活動できるよう、朝活も柔軟に考えていきましょう。
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