睡眠/理想の睡眠時間・睡眠不足対処法

ストレス解消! 自律訓練法で睡眠名人に-1(2ページ目)

ショッピングしても、アロマテラピーを受けても、ストレスが取れない! そんな人は、自分で自分に催眠術をかけてしまいましょう。不眠症の治療に効果が実証されている、自律訓練法(自己催眠法)をご紹介します。

坪田 聡

執筆者:坪田 聡

医師 / 睡眠ガイド

まずは、標準練習から

2人で熟睡
しっかりマスターして、グッスリ眠りましょう!
自律訓練法には、基礎の標準練習と上級編の時間感覚練習などの、2段階のプログラムがあります。始めに習得する標準練習は、7つの段階から構成されています。


  • 安静練習: 背景公式 「気持ちが(とても)落ち着いている」
  • 四肢重感練習: 第1公式 「両腕両脚が(とても)重たい」
  • 四肢温感練習: 第2公式 「両腕両脚が温かい」
  • 心臓調整練習: 第3公式 「心臓が(自然に)静かに規則正しく打っている」
  • 呼吸調整練習: 第4公式 「(自然に」楽に呼吸している」
  • 腹部温感練習: 第5公式 「お腹(太陽神経叢)が温かい」
  • 額部涼感練習: 第6公式 「額が心地よく涼しい」

    練習では、心身ともにリラックスした状態で、「公式」と呼ばれる決められた言葉を心の中で繰り返します。この公式は、単なるお題目ではありません。練習中に起きる、心と体の生理的な変化を示しています。

    また、ここで使う公式は、催眠状態になりやすいように、短く的確な言葉が選ばれています。

毎日、短時間の練習を何回も

時計
毎日、短時間の練習を続けることが大切です
効果的に練習するためには、1回3~5分間のセッションを、1日2~3回行います。

はじめのうちは、安静練習だけで5分かかるでしょう。次第に上手くなってくると、1つの公式にかかる時間が短くなります。最終的には、5分で全ての公式を心の中で繰り返し、実際にその状態になれます。

慣れるに従って練習時間を延ばしていき、自律訓練の効果が出た状態を20~30分、持続させるようにもします。

練習する時間帯は、起床直後、昼食後、夕食後、眠る前などで、リラックスしやすいときを選んでください。グッスリ眠るために、就寝前の練習は必ず行いましょう。

練習時間が長く取れるときは、背景公式から消去動作までのセットを数回繰り返します。ただし、練習に集中できなくなってきたら、早めに切り上げたほうが有効に時間が使えます。

1つの公式を習得するためには、数週間かかります。さらに、標準練習すべてを自分のものにできるまでには、早い人で2ヶ月、遅い人では半年以上かかります。焦ってもすぐに効果が出るわけではないので、気長に構える必要があります。長く続けて、習慣化することを目指しましょう。

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