食と健康/妊娠中・授乳中の食事・レシピ

近年注目されている「葉酸」とは?(2ページ目)

近年「葉酸」入りの様々な商品が登場していますよね。 「葉酸」とはいったいどんな栄養素なのか、なぜ注目されてるのかについて解説します。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

葉酸はどんな食品に含まれているの?

イチゴ
イチゴにも葉酸は多く含まれています。しかもイチゴは生で食べられるので、調理による損失がありません。
画像提供/Eyes Pics
葉酸は、野菜の中ではホウレンソウシュンギクなどの葉物や、豆類の中でも納豆、レバー類などに多く含まれています。

食品100g中に含まれる葉酸の含有量(五訂日本食品成分表より)
モロヘイヤ(生) 250μg
ホウレンソウ(生) 210μg
洋種ナバナ 240μg
枝豆(茹で) 260μg
イチゴ 90μg
ライチー 100μg
あおのり 260μg
牛レバー 1000μg
糸ひき納豆 120μg


葉酸は、通常の食事ができていれば、不足することはほとんどないと言われていますが、下剤やアスピリンなどの薬の服用で欠乏することはあります。また不規則な食事が続いたり、アルコールを多くとる人などは、口内炎や疲労感などが出ていると、葉酸やビタミンB12などが不足しているのかもしれません。


葉酸を摂取する時の注意

納豆
納豆にも葉酸が含まれています。加熱せずに食べられるので、おすすめです。
食品に含まれている葉酸と栄養補助食品中の葉酸を比べると、食品に含まれている葉酸は安定が悪く調理損失を受けやすく、生体利用率が50%程度であると報告されています。

けれども、通常では食品として葉酸をとるだけでも不足することはありませんし、葉酸はビタミンB12とともに働くなど、ビタミンやミネラルはお互いにかかわり合って作用します。食品から摂取することは、葉酸だけでなくその他のビタミンCやβ-カロテン、他のビタミンB群なども摂取することができます。食事が不規則になりがちという人は、サプリメントに頼る前に、まずはバランスのとれた食事をとるのが最優先ですね。

葉酸は、光に弱いので、買ってきた野菜を日のあたるところに置きっ放してしておくと、分解されてしまいます。野菜などは、すぐに冷蔵庫の野菜室に入れて、新鮮なうちに食べましょう。またビタミンB群は、水溶性なので水に溶け出てしまいます。汁ごといただくスープや汁物が無駄なくいただけることになります。忙しい人は、果物などを利用するのもお手軽ですね。

葉酸は水溶性ビタミンなので、過剰分は尿の中に排出されてしまうので、現在までのところ、葉酸の過剰摂取による症状は見られていませんが、多量にとり過ぎると、ビタミンB12欠乏症による病気を診断しにくくなったり、小腸からの亜鉛の吸収が阻まれます。栄養機能食品などにおいては葉酸の上限量は200μgに設定されています。

このほか、お酒を大量に飲む人、アスピリンや避妊薬、その他の薬を飲んでいる人も欠乏しやすくなる場合があります。また様々な薬により、吸収を阻害するなどの影響をしあうことがありますので、薬を服用している場合は、栄養補助食品を利用する場合は、医師や薬剤師などに相談するなどしてください。



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