文章:川内 潤(All About「介護」旧ガイド)
適度な距離をおくことで、お互いのストレスを軽減できることもあります。 |
そして「在宅介護を続けることで家族同士が介護疲れもあって憎しみ合うのであれば、素晴らしい老人ホームに入居した方がいいのではないか」と思うようなりました。介護の方法の中から、老人ホームという選択肢を無条件で削除してしまうのは、非常にもったいないことだと思います。まずは老人ホームについて知ることからはじめませんか? こちらでは、老人ホームの種類、各ホームの活用方法、利用するに当たっての注意点、利用料金の相場について解説させていただきます。
【目次】
・1P…リハビリ・認知症ケアを目的としたホーム
・2P…軽度介護サービスを受けられる施設
・3P…重度介護サービスを受けられる施設
リハビリ・認知症ケアを目的としたホーム
■老人保健施設通称「老健」とも呼ばれているホームです。病院から自宅、病院から老人ホームに移るためにリハビリを行うことを目的としており、通常は入居期間が3ヶ月に制限されています。
・活用方法
病院に入院後、継続的な医療行為とリハビリが必要となった際に、また、長期の在宅介護の中でショートスティ先として利王することができます。
・注意点
病院を退院後、老人保健施設を転々とされる方が少なくないようです。そういった実例をみると、状態がどんどん悪化していく傾向にあります。そのような場合は、低額な民間ホームや特養ホームを検討するなど、落ち着いて入居できる場所の確保をした方がよいでしょう。
・利用金額の相場
入居金:なし
月額利用料:11~18万円
■グループホーム
「認知症高齢者対応型住宅」とも呼ばれていて、認知(痴呆)症のある高齢者が、ケアスタッフや他の入居者との共同生活をすることにより、症状の軽減をはかることを目的としたホームです。
・活用方法
認知症を発症しているが身体介護はそこまで必要でないという状態の時にグループホームのケアは認知症状の維持や時には減退に有効です。
・注意点
グループホームはあくまでも共同生活をする場なので、入居後、ホテルのように何でもホームのスタッフがやってくれる、という意識では、サービスを有効に活用できないでしょう。また、入居後、重度の身体介護が必要になった際に退居を迫られることも少なくありませんので、事前にどのような状態になったら退居となるのかをホームへ確認しておくことが必要不可欠です。
・利用料金の相場
入居金:0~数百万円
月額利用料:15~20万円
次のページでは軽度介護サービスを受けられる施設をお伝えします。