療養食・食事療法/消化不良・便秘・下痢など消化器系の療養食

50歳からの便秘対策

便秘は年齢に関わらず、多くの人が悩まされる症状です。しかし、セカンドライフ世代の便秘の原因や改善方法は、違った視点からのアプローチが必要です。水分量、運動量、腸の機能、薬の服用などもみてみましょう。

一政 晶子

執筆者:一政 晶子

管理栄養士・米国登録栄養士(RD) / 栄養管理・療養食ガイド

たかが便秘、されど便秘…お掃除など、体を動かすことも便秘解消には大切です。
お通じがスムーズにいかずに悩んでいる人はいませんか? 便秘は年齢に関わらず、多くの人が経験する症状ですが、セカンドライフ世代では、ちょっと違った視点で便秘の原因や改善策を考えてみる必要があります。セカンドライフ世代の便秘は、不快感だけではななく、食欲不振をもたらし、栄養状態の低下につながることもあるので注意しましょう。まずはじめに、セカンドライフ世代の便秘の原因を探ってみましょう。

セカンドライフ世代の便秘の原因


■腸の動きの低下
加齢と共に腸の動きが低下していきます。食べ物が腸に入ると、腸の筋肉の動きによって内容物が腸内を移動します。しかし、加齢でこの腸の動きが弱くなると、内容物が腸内に停滞する時間が長くなります。長く停滞すると、内容物の水分が体内に吸収され、便の水分が減ってしまい便秘になることがあります。

■高血圧の薬や強い鎮痛剤などの副作用
加齢に伴い、薬を服用する人が増えてきます。高血圧や偏頭痛の薬などに含まれるカルシウムチャンネル拮抗剤、強い痛みのコントロールに使われるオピオイド鎮痛薬などは、便秘の原因になります。便秘に悩まされている場合は、薬のオプションについて医師に相談してみましょう。

■食べる量が少ない
食事への関心の低下、歯・歯茎の痛み、合わない入れ歯などのために、食事の摂取量が少なくなり、体重の低下が見られる場合があります。食事の量が少なくなると、便のカサが減り便秘になりやすくなります。また、食事量の低下に伴い、便秘を予防する不溶性食物繊維(雑穀類や野菜などに豊富に含まれます)も不足しがちになります。便秘は食欲を低下させることも多く、特にセカンドライフ世代では栄養状態の低下につながります。

■水分の摂取量が足りない
セカンドライフ世代は、喉の渇きを上手く感じることが出来なくなったり、尿漏れなどを心配して水分摂取の不足がみられます。便の7~8割は水分ですから、水分が不足すると便秘になりやすくなります。

次のページでは、腸の働きを活発にして便秘を解消する方法を紹介します。
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