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柱の無い空間を実現 壁式ラーメン構造(2ページ目)

同じ専有面積でも、間取りによって使い勝手や有効面積は、大きく変わるものです。ヒューマンランドが発表した「ヒューマンスクエア武蔵浦和ツイン」のPRC工法を採りいた秀逸の居住空間を紹介します。

岡本 郁雄

執筆者:岡本 郁雄

マンショントレンド情報ガイド

 

壁式構造とラーメン構造の良さを併せ持つ構造

ユーティリティーテラス
PRC構法概念図。通常の鉄筋コンクリート造りにPC鋼線を入れ、コンクリートに圧縮力を与えることで、躯体の耐震性・耐久性を高めている。
壁式構造は、3階建てから5階建てのマンションで多く見られる構造です。城南エリアなどの、第1種低層住居専用地域のマンションではよく見受けられます。壁面で躯体を支える為、柱や梁の少ないすっきりとした空間が創れることがメリットとして挙げられます。逆にデメリットとしては構造壁と呼ばれる構造上必要な壁を壊すことが出来ないため、開口部が狭かったり、将来のリフォーム等で制約を受けること、高層建築物を建てるのが難しいことなどが挙げられます。ラーメン構造は、柱や梁で建築物を支える構造で開口部や間仕切りの位置が自由に設定できるというメリットがあります。


 
壁式ラーメン構造
壁式ラーメン構造概念図。赤い線が構造上必要な柱配筋の壁
ヒューマンスクエア武蔵浦和ツインでは、1m2あたり約3300トンの圧縮(通常の1.3倍)に耐えられる強度の高いコンクリートを採用し、PRC構法を梁の一部に採用。壁の中に柱と梁を内蔵した壁式ラーメン構造で建物を支えることで、柱型が無く、梁型も少ないすっきりした住空間を実現しています。また、住戸間に十字壁(一部柱配筋の壁)を設けることで、耐震性を高めています。

そして、柱配筋の壁を戸境近くに配置することで、将来のリフォームなどもしやすくなっています。可変性のあるラーメン構造と、すっきりした空間が実現できる壁式構造の良さをそれぞれ併せ持つ居住空間が、実現していると言えるでしょう。
 

作り手のこだわりある間取りを選びたい

家事や子育てで何かと忙しい生活シーンを考えると、家事動線や収納、通風採光やリビングの開放感は、物件を選ぶ際に重視したいポイントだと思います。また、入居後の室内のコーディネイトを考える上で、居室がどんな状態なのかは重要なポイントでしょう。大規模マンションの供給が続いていますが、例えば角部屋の住戸の比率の高さや立地などでは、中規模マンションの方が勝っているケースも多くあります。

今回紹介した物件のようにディベロッパーの住空間のこだわりが伝わる物件は、中規模マンションにも多く見受けられます。採光面の広いワイドスパンのマンションは、総戸数30戸から50戸ぐらいの物件の方が探しやすいかもしれません。基本性能を高めた住空間を売りにしているマンションは、ぜひとも注目していただきたいと思います。
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