不眠にも女性ホルモンが関係
女性には、男性に分からない悩みがあります |
更年期を境に、睡眠に対する不満が急激に増えることから、女性ホルモンの減少が原因ではないかと、考えられています。
月経周期に合わせて分泌されていた女性ホルモンは、ちょっとした不眠ならさほど苦にならないように、心身の抵抗性を高めています。それが、閉経によってホルモンが激減したため、リバウンドを起こして、一気に不眠に対する不満が爆発する、という仮説です。
また、更年期障害の症状全体に言えることですが、自分は辛いのに、周りの人にその辛さを分かってもらえない、というストレスが不満を大きくしているようです。よく眠っているように見えても、実は不眠で悩んでいる女性がいることに、私たち男性も、理解を示さないといけませんね。
考え方をチョット変えてみましょう
今日からできる熟睡法、あります |
これは、睡眠ポリグラフ検査では正常な睡眠と判定されるのに、「私はよく眠れていない!」と強く思っている状態です。
「8時間は眠らないと体に悪い」と思い込んでいる人や、若い頃よりも心身が必要とする睡眠時間が短くなったことを、理解できない高齢者が、陥りやすい睡眠障害の一種です。
睡眠状態誤認の人の治療には、睡眠薬よりも先に、認知療法 が行なわれます。認知とは、物事の捉え方や考え方のことです。認知療法では、認知が偏っていたり正しくないことを本人に気付いてもらい、新しい捉え方や考え方を身につけてもらいます。
睡眠状態誤認の人に対する認知療法では、次のことを理解してもらいます。
・ 睡眠の量や質には問題がない
・ 日中の眠気で不都合が起こらなければ、睡眠の問題はない
・ 睡眠はとても個性的なものなので、他の人と比較しても意味がない
・ 年齢や生活習慣によって、同じ人でも必要な睡眠時間は変化する
不眠に悩んでいる更年期の方にも、この認知療法を応用して、ストレスと不眠の悪循環を断ち切ってみましょう。
次のページでは、更年期の不眠をやわらげてくれる、アロマセラピーと漢方薬をご紹介します。