秋の夜長、だんだん日が短くなりますが、憂鬱になったり、食欲が増進し、甘いものが欲しくなったり、寝過ぎてしまうということは、ありませんか?実は、これらは、季節型うつ病の症状です。季節型うつ病とはその名の通り、秋から冬にかけて、気分が落ち込み、春になると回復するという季節型のパターンを示します。
それでは、季節型うつ病の特徴をまとめてみます。
●季節型うつ病の特徴
症状としては、上記のように、気分の落ち込み、疲労感、過眠、過食、甘いものへの欲求が一般的で、秋から冬に出現し春には回復するという季節性の経過です。男女比は、女性が約8割と多く、平均年齢は、40歳位です。
治療として、今回のテーマの光療法が行われます。
●光療法
秋から冬という日照時間の短い時期に、症状が出現するので、足りない分を人工的な光で補います。毎朝、1~2時間ほど、人工の光を浴びます。患者さんは、通常、2~4日で、症状が軽減しますが、治療を中断しますと、2~4日で、元に戻ってしまいます。副作用は、頭痛、目の疲れ、イライラなどがありますが、光を浴びる時間を調節することで、コントロールできます。
●治療のメカニズム
いろいろ説はありますが、最も受けいられているのは、朝、人工的な光を浴びることによって、”遅くシフトしまった日内リズム(覚醒、睡眠の1日のリズム)”が元に戻るためだそうです。簡単に言うと、朝、眠たいのを、光を浴びて、シャキッとさせ、生体リズムを直すのです。
オゾン層の破壊、紫外線、皮膚癌、日焼け止めといった、日光のネガティブな面をよく耳にしますが、朝日を浴びることは、1日を気分よく過ごすために、大切ですね。上のような症状が見られましたら、精神科で、お話されるといいですね。
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