皮膚・爪・髪の病気/水虫・爪白癬

暖冬の影響? 水虫注意報発令!(3ページ目)

日本人の5人に1人は水虫という推計があるぐらい、水虫は多い病気です。水虫という言葉はよく知られていますが、具体的にはどんな病気でしょう?冬でも悪化することのある、水虫の診断と治療についてご紹介します。

執筆者:吉國 友和

3ヶ月で21日間の集中治療! パルス療法の有効性

家族内感染?
毎日清潔に足を洗うことで感染する危険性は低下しますが、家庭内に菌を散らさないためにも早めに治療を受けましょう
水虫に対するイトラコナゾールを用いた内服治療は、大きくわけて次の2つがあります。
  1. イトラコナゾール200mgを毎日服用:連日投与
  2. イトラコナゾール400mgを1ヶ月のうち7日間連続服用、これを3ヶ月(合計21日間内服)続ける:パルス療法
連日投与とパルス療法の効果を比べると、水虫の範囲が悪化しないことやかゆみを抑えたといった臨床的な効果については、連日投与群よりもパルス療法が若干優れ、約70~90%で効果が認められたという結果が出ています(白癬菌そのものが消失する率は、どちらの方法も有効ながら大差はないとする報告もあります)。

イトラコナゾールという薬剤については、空腹時に内服することや併用薬など注意事項は多いものの、いずれにしても外用剤と比べると有効性が高い治療ですので、水虫でお悩みの方は医療機関でご相談してみてください。


そのかゆみ、本当に水虫ですか?

女性
男性だけでなく女性にも多いようです。足が蒸れるのを気になったことがありませんか?
皮膚科医の先生は肉眼的にもほぼ正しく診断できるそうですが、やはり顕微鏡で白癬菌を確認することが大切ということです。と、言うのも、水虫には水疱ができるタイプもあれば皮膚が厚みを帯びてくるタイプ、足の指と指の間にできるタイプなど、ぱっと見ただけでは他の病気との区別が難しいことがあり、特に症状だけで区別することはまず不可能です。特に皮膚に感染する真菌だけを見ても、白癬菌以外にもカンジダなど他の種類のこともあります。

このため、一般の方の中にはご自身で水虫だと思い込んで市販の薬を色々試したけれど治らない、ということがあります。本当に水虫であれば市販薬の効果が高いものもありますが、間違った診断を自分で下して、いつまで経っても治らないという事態は避けたいところです。


皮膚のかゆみ、小さな水ぶくれ、かさつきといった症状だけでなく、あかぎれのように皮膚がひび割れてくるタイプの水虫もありますから、今回の記事を読んで、もし気になることがあるようなら医療機関を受診してください(家族の中に水虫と診断されたことがあれば、あなたももしかして……?!)。水虫の対策は環境づくりも大切です。患部をできるだけ蒸れないようにすること、手足の指の間まで毎日きれいに洗って清潔に保つように心がけましょう。


【関連リンク】
・ 冷え性だけでなく、5本指ソックスは足の蒸れ対策にもつながります
⇒ 5本指ソックス(スタイルストア)
・ 市販薬にもいろんな種類があります
水虫薬の種類について (All About 薬について)
・ 男女問わず、日本では水虫にかかる人が実際に多いんです!
人に聞きにくい女性の病気1~さらさら素足を目指す! もしかしてこの足、水虫ですか? (All About 女性の健康)

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