皮膚・爪・髪の病気/水虫・爪白癬

水虫薬の種類について

薬局で売っている水虫薬についてご紹介します。「早く治したい!水虫の薬の使い方」という記事と一緒にご覧いただけると分かりやすいと思います。

三上 彰貴子

執筆者:三上 彰貴子

薬剤師 / 薬ガイド

水虫薬の選び方について

症状を薬剤師に相談してみてくださいQ:薬局で水虫の薬を買おうとしましたが、色々なタイプがありました。どのように薬を選んだらいいのでしょうか?

A:はい。まず、原則的に水虫を疑う場合は、皮膚科を受診してください。ただ、色々事情がある場合は、薬局で水虫薬を買うことになります。その場合は、ぜひ薬剤師に症状を細かくお話しして、なるべく選んでもらうようにしましょう。

また、水虫は、感染症だから……といって自分の免疫で自然治癒するのでは?と、思う方もいらっしゃるようですが、殆ど自然には治りませんので、きちんと治療するようにしましょう。

水虫の薬の選び方について

水虫の薬は、軟膏剤、クリーム、液剤、噴霧剤(噴きかけて使う)などがあります。

基本的には、乾燥している水虫には、液剤または噴霧剤を選択しますが、特に患部がひび割れている場合は、軟膏剤を使います。また、湿ってジクジクしたような水虫には軟膏剤やクリームを選択すると良いでしょう。

特にびらん(※)があり、水泡が破れているなどジクジクの状態がひどい場合は、市販の水虫薬(抗真菌薬)をつけるだけでは悪化してしまうことがあります。他の治療法を選んだり、抗真菌剤等と併用する必要がありますので、必ず皮膚科を受診してください。

また、爪まで症状がある場合にも、皮膚科を受診するようにしましょう。飲み薬などと一緒に治療することもあります。

※びらん:皮膚や粘膜の表面にできた小さな水疱や膿胞が破れて、細胞液がジクジク出てきて、ただれたような皮膚異常の状態をいいます。


薬の種類と成分

非常に多くの種類が出ていますので、コマーシャル等でよく見かける水虫薬をご紹介します。薬局や薬の大きさにもよりますが、大体1,500円から高いもので3,000円ぐらいでしょう。

■ 薬に含まれる成分
 
◇抗真菌成分として、薬には次のような成分が1種類入っています。
 ビホナゾール、硝酸ミコナゾール、硝酸エコナゾール、硝酸オキシコナゾール、硝酸スルコナゾール、クロトリマゾール、塩酸ブテナフィン、チオコナゾール、トルナフタート、トルシクラート、シクロピロクスオラミン、エキサラミド、シッカニン、ウンデシレン酸、ピロールニトリン、塩酸アモロルフィン、塩酸ネチコナゾール など

◇かゆみを抑える成分として、塩酸ジフェンヒドラミン、クロタミトン、リドカイン(かゆみの感じ方を抑える)、メントール(スーッとする刺激でかゆみを緩和する)などがあります。

◇炎症を抑える成分として、グリチルレチン酸等が入っている場合もあります。

その他、白癬菌は角質の中に入り込んで感染しますので、その角質をやわらかくするサリチル酸が含まれている場合もあります。

上記以外にも、生薬(漢方)成分で、かゆみや炎症を抑えている薬もあります。

■主な水虫薬

◇ブテナロック (久光製薬)(クリーム、液剤、噴霧剤)

◇新マルピー水虫薬(大日本製薬)(軟膏、クリーム、液剤)

◇スコルバ(武田薬品)(クリーム、液剤)

◇ダマリン(大正製薬)(軟膏、クリーム、液剤、噴霧剤)

◇ピロエース(藤沢薬品)(軟膏、クリーム、液剤)

>>次のページでは、水虫薬の注意点についてご紹介しています!>>
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