手湿疹とは? 症状はがさがさ、ゴワゴワ、かゆみなど

手湿疹

指や手ががさがさし、皮がむけたり、かゆみが出たりする手湿疹。水仕事をする人にも多いため、「主婦湿疹」と呼ばれることもあります。

手湿疹は、症状が軽いうちは、指や手ががさがさして皮がむけている、少しかゆいというのが症状です。治療せずに放っておくと、次第に皮膚の表面が赤くなり、ゴワゴワして皮膚が厚くなってきます。さらに症状が進むと亀裂ができて水がしみる、痛みがある、という症状も出現します。

手湿疹の症例画像……軽度・重度・子どもの症例

■軽度の手湿疹の症例画像
軽い手湿疹の症例写真

軽い手湿疹。指のガサガサ、関節の皮膚のゴワゴワが見られる軽度の手湿疹

軽度の手湿疹は、指ががさがさし、関節の皮膚がゴワゴワして皮膚が厚くなっているのが特徴です。

■重症化した手湿疹の症例画像
苔癬化した手湿疹の症例写真

悪化した手湿疹。手のひらや指の皮膚が厚くなり、ひび割れも見られる


手湿疹が続き、手のひらや指の皮膚がゴワゴワに厚くなってしまった状態。厚くなった皮膚にはひび割れも見られます。

■小児の手湿疹の症例画像
小児の手湿疹症例写真

手は環境の刺激を受けやすい場所なので小児にも手湿疹は出現する


異汗性湿疹の症例画像・原因・治療法

かゆみの強い小さな水ぶくれが指や手に出現して皮がむける「異汗性湿疹」というタイプの手湿疹もあります。この場合も皮膚の炎症が原因なので、通常の手湿疹と同じ治療が効きますが、かゆみが強いのが特徴です。異汗性湿疹は「汗疱」とも呼ばれ、以前は汗と関係があるとされていましたが、実際は汗ではなく炎症による皮膚表面のむくみが小さな水疱の原因になっています。

■異汗性湿疹の症例画像
異汗性湿疹の症例画像

指の皮膚ががさがさ、ゴワゴワし、小さな水ぶくれもみられる。水ぶくれの所は炎症が強く、特にかゆい


滲出が見られる手湿疹症例写真

手のひらの小さな水ぶくれがやぶれてジュクジュクしている。まわりも赤く、がさがさしている。かゆみが強い


手湿疹の原因……手の洗いすぎ・かぶれ・乾燥

手湿疹の原因としてよく挙げられるのは、
  • 手の洗いすぎ
  • かぶれ
  • 乾燥
の3つです。手湿疹は手で水を頻繁に扱う方に多く、看護師などの医療従事者、美容師、飲食店で働く方がよく皮膚科を受診します。「主婦湿疹」とも呼ばれる通り、水仕事の多い主婦の方の受診も多いです。水をよく扱うことで皮膚が本来もつ保湿の成分が流れて乾燥してしまいますし、石鹸や洗剤は皮膚表面の皮脂を流してしまいますので皮膚のバリアが障害されて湿疹を起こしやすくなります。

かぶれは美容師に多く、パーマ液やカラーリングによりかぶれて強い赤みやがさがさ、亀裂が出現します。ほかにも看護師など医療従事者では手袋のラテックスや消毒液でかぶれる方がいます。

乾燥も手湿疹をよく起こす原因で、手湿疹の患者さんは冬に増えます。冬で乾燥する時期に手の保湿をしていないと誰でも手湿疹になるリスクがあります。また、特に多いのがアトピー性皮膚炎の患者さんや以前アトピー性皮膚炎があったという場合です。子どもから大人になる過程でアトピー性皮膚炎は治る場合も多いですが、大人になっても乾燥しやすい体質が続きますので、冬の乾燥を特に受けやすい手にはがさがさや赤みが出やすいです。

アトピー性皮膚炎と手湿疹

アトピー性皮膚炎がもともとあると、手にも湿疹がでやすい




仕事が忙しい時など、寝不足で不規則な生活を送っているときには手湿疹が悪化する場合が多いです。忙しくて保湿薬をぬり忘れてしまう、強いストレスでひっかいてしまう、などが原因になります。

手湿疹の基本の予防・対策・治療法

■手湿疹の原因となるものを避ける
もし何かにかぶれている場合は、その原因を除去する必要があります。新しい市販薬や手袋を使ったら悪化したような場合には、かぶれている可能性があるので、それらの使用をやめるようにしましょう。

ただ、手は毎日いろいろなものに触れているため、原因がわからないことも多いです。また、美容師さんのカラーリング液や看護師さんの消毒薬など、荒れるとわかっていても職業柄避けられないものもあります。

頻繁に水に触れていたり、ごしごし石鹸で手洗いをするだけでも手湿疹の原因になります。頻回な手洗いは手が荒れている場合にはなるべく避けるようにしましょう。

■手を保護する……セラミドや尿素入りのシンプルな保湿薬を
手が荒れやすい場合には手を保湿薬で毎日保護することで予防できます。保湿することで皮膚の乾燥を防げますし、保湿剤の層が皮膚の上にできることで、手の刺激になるものから皮膚を守ることができます。

ベトつきが気にならなければワセリンは非常にいい保護剤ですが、ベトつきが強いため使いにくく感じる方が多いかもしれません。ローションはさらっとしていますが、手に対しては保湿力が弱いので、クリームの使用をおすすめします。市販の製品に含まれる成分はさまざまで選ぶのが難しいと思いますが、市販でも優れた製品があります。毎日使いやすい自分に合うものを選ぶといいでしょう。皮膚のバリア成分を補うセラミドや皮膚表面のガサガサを抑えて保湿する尿素の入った保湿薬はおすすめできます。手を洗う度に使えるように、洗面台の近くに置いておきましょう。医療従事者や飲食店勤務の方で手を頻回に洗う場合は、ポケットに保湿クリームを入れておくと、まめに塗ることができると思います。

市販の薬には炎症を抑える非ステロイド性の抗炎症薬、かゆみを抑える局所麻酔薬や抗ヒスタミン薬、植物の抽出液が含まれているものも多くみられます。これらが含まれた保湿薬や湿疹の市販薬はかぶれの原因になりやすいので、できるだけ避けて下さい。セラミドや尿素など保湿の成分が入った成分構成がシンプルなものがよいでしょう。

手湿疹治療の皮膚科受診の目安・ステロイドを使用する場合

湿疹といえばステロイドの塗り薬で皮膚の赤い炎症を抑えるのが治療の基本ですが、手湿疹も例外ではありません。軽いカサカサや皮むけであれば保湿薬をまめに塗るだけで治ることも多いですが、赤くなりかゆみが出ているときや、ひびわれができたり皮膚がゴワゴワしてきたりすると、保湿剤を塗っても治らず、次第に悪化していきます。一週間保湿剤を塗っても改善がない場合や、水疱や赤み、かゆみが強い場合には、皮膚科を受診しましょう。

ステロイドの塗り薬は市販もされていますが、効果は低いもののみになります。手は皮膚が厚く、また手を洗う度に塗り薬が落ちてしまうので、湿疹の中でも最も治りにくい部分です。強めのステロイドを塗って早めに治す必要があります。ステロイド使用を検討しなければならない程度に悪化が見られる場合は、適切に皮膚科を受診して処方してもらうようにしましょう。

手湿疹治療へのステロイドの使用法・治療期間の目安

がさがさした皮むけ、ひびわれ、かきこわしてできたカサブタ、かゆい水ぶくれは、いずれも手湿疹の症状です。どの症状も強めのステロイドを2週間ほど毎日塗ることで改善します。良くなるまでの期間は症状次第で、症状が軽ければ1週間ほどで発疹が完全に消える場合もありますし、ごわごわや赤みが広範囲にあった場合には3~4週間ほど塗る必要がある場合もあります。赤みが消えた時点で塗るのを止めてしまうとすぐに再発してしまうので、皮膚が元のつるつるの状態になるまでしっかりと塗りましょう。この程度の期間であれば、ステロイドによる副作用が出る心配はありません。

まとめ

手湿疹に悩まされている場合、手袋や消毒薬など手湿疹の原因になる思い当たるものがあれば避けるようにしましょう。石鹸で手を洗いすぎると、乾燥から手湿疹になる原因になることがあるので、洗いすぎも避けましょう。こまめな保湿を心がけ、悪化して症状がひどくなった場合にはステロイドの塗り薬を使い、元のツルツルの状態の皮膚に戻るまでしっかり塗り続けて治すことが大事です。
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