ジベルばら色粃糠疹とは……赤みの出現箇所・症状・期間

ジベルバラ色粃糠疹のイメージ

突然皮膚にカサカサした赤みが出現し、1~2週間ほどかけて広がっていくジベルばら色粃糠疹。自然治癒するので怖い病気ではありません

名前が難しいのでどんな難病かと思われるかもしれませんが、実際は悪い病気ではありません。通常2ヶ月以内に自然治癒する皮膚の病気です。英語では「pityriasis rosea」と呼ばれ、病名はこれを訳したもの。突然皮膚にカサカサした赤みが出現し、1~2週間ほどかけて広がります。赤みが出現するのは、胸、おなか、背中がメインで、腕や脚の先や顔にはまず広がりません。

ジベルばら色粃糠疹の初期症状・進行

一番最初に出る赤い部分は「ヘラルドパッチ」と呼ばれ、2~3cmの楕円形でほかの赤い部分に比べて大きいのが特徴です。これが出てからしばらくして、周りに赤い発疹が拡がっていきます。胸、おなか、背中メインの分布でヘラルドパッチが確認できれば、まずジベルばら色粃糠疹の診断で間違いないと考えていいです。

ジベルばら色粃糠疹の症例画像

ジベルばら色粃糠疹は、以下のような赤い発疹が広がっていくのが特徴です。
ジベルばら色粃糠疹の患部写真

背中に広がったジベルばら色粃糠疹の赤み


また、ジベルばら色粃糠疹の「粃糠疹」とは、乾燥した皮膚である細かい「鱗屑(りんせつ)」が発疹に付着しているもののこと。近づいてみると、以下のようにカサカサとした発疹が多数確認できます。

ジベルばら色粃糠疹の患部写真

ジベルの特徴である、乾燥した皮膚である細かい鱗屑(りんせつ)が発疹に付着しているのが確認できます


ジベルばら色粃糠疹はかゆみが出るか

かゆみが出る場合と、かゆみが出ない場合が半々くらいです。かゆくて夜も眠れないという人もいれば、全くかゆみを感じないという人もいます。

ジベルばら色粃糠疹の原因・人への感染はしない

これは患者さんからよく受ける質問ですが、原因はよくわかっていません。ウイルス感染が関連しているのではないかと推測されています。しかし人から人に感染する病気ではありません。

ジベルばら色粃糠疹と似た病気・見分け方

■湿疹
カサカサした赤みが多発してかゆみが出ることもあるので、湿疹と区別する必要があります。湿疹は皮膚の炎症で痒みが出るよくある病気ですが、ジベルばら色粃糠疹のように急激に赤みの数が増えていくことはまれです。また、ジベルばら色粃糠疹ではかゆくないこともありますが、湿疹が広い範囲に出ればかゆみが強いのが普通です。

■水虫(白癬)
もう一つ区別する必要があるのが、体に出る白癬、つまり水虫です。体の水虫は丸い形をしたカサカサを伴う赤みで症状が出るのでジベルばら色粃糠疹と見た目が似ていることがあります。水虫の方が一つ一つの発疹が大きめで、広がるのも遅いです。足に水虫がある場合にはそれが体にうつったという可能性も考えて下さい。

■梅毒
最近増えていてニュースにもなることのある梅毒もジベルばら色粃糠疹と同じように、左右対称で多発する体の赤みがきっかけで発見されることがある病気です。梅毒の場合、かゆみはありません。体で発疹が一番目立つ点はジベルばら色粃糠疹と似ていますが、梅毒の場合は腕や脚を含めた全身に発疹が出ることが多く、手のひらや足の裏にも円形の赤みが出現するのが区別できる点になります。紛らわしいケースもありますので、梅毒を疑うときには採血で梅毒を検査する項目、RPRやTPHAを調べてもらいましょう。

ジベルばら色粃糠疹の治療法・自然治癒までの期間・再発リスク

見た目に体の広範囲が赤くなるので心配になりますが、1~2ヶ月で自然に消えてしまいます。かゆみが多少なりともあるケースが多いので、その場合はステロイドの塗り薬を処方します。早く治したい、と患者さんから言われることがあります。かゆみやガサガサした見た目は塗り薬である程度治まりますが、完全に消えるには時間がかかります。 その後再発することはありませんので、心配はいりません。

ステロイドの塗り薬を処方する場合には子どもでは弱めのものを使うことが多いですが、病気の経過や治療は大人の場合と変わりません。

ジベルばら色粃糠疹が消えるのに6ヶ月かかったというまれな報告例もありあすが、もし2ヶ月しても治らない場合はほかの病気の疑った方がいいです。湿疹、水虫、梅毒の他にも体に赤みが急速に広がるタイプの乾癬(滴状乾癬)など、ジベルばら色粃糠疹に似た症状が出る特殊な病気もあります。このようなときには皮膚科を再度受診して診てもらいましょう。

まとめ

ジベルばら色粃糠疹は見た目の範囲が広く心配になりますが、2ヶ月ほどで自然に治まる病気で心配はありません。かゆみが強い場合は皮膚科でかゆみを抑える薬を処方してもらいましょう。もし2ヶ月しても消えない場合には他の病気のこともありますので、皮膚科で再度診察を受けるようにしましょう。
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