「完成在庫」増加で、下落期の可能性も
都心部では、ここ数年賃貸マンションに供給がシフト |
―――2008年の不動産マーケットは、どうなるとお考えですか?
現在、郊外エリアでは徐々に在庫が積みあがっています。過去の例でも、完成在庫が積みあがった場合、値引き販売は起こりがちです。遅れている新規物件の販売が重なってくれば、更に販売在庫が膨らむ可能性もあり、バブルが崩壊した時のように局所的に大幅な値引き販売が増えるかもしれません。
ただし、不動産価格は、バブル以降のように一方的に下がるのではなく、3から5年のサイクルで上昇したり、下落するのではないかと思います。上がったり下がったりしながら、長期的に見ると、少しずつ下がっていくが私の意見です。その理由は、人口の減少トレンドと、団塊ジュニア世代やポスト団塊ジュニア世代の意識の変化です。
お酒も飲まず、車も買わない世代で、不動産に関する感覚も土地神話の強い世代とは異なっている感じがするからです。また、彼らの給与水準も上がっておらず、ディベロッパーが考えているような理屈が通用しない可能性もあります。
→次ページ以降では、2008年の購入に際しての留意点をお聞きします。