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適正価格は、どうやって見極めるか!(3ページ目)

景気悪化の中、新築マンションは在庫調整のため、値下げや価格改定、買取再販売が行われ、マーケット価格がとても見極めにくい状況です。適正価格はいくらなのか。マンション購入時の目安と考え方を紹介します。

岡本 郁雄

執筆者:岡本 郁雄

マンショントレンド情報ガイド

都市機構の賃貸が参考になりやすい

以前は、良質な賃貸ストックが少なかったので、分譲マンションクラスの仕様の賃料水準を調べるのは、かなり難しかったのですが、最近は分譲マンションクラス(もしくはそれ以上)の仕様の賃貸も増えてきているので、比較的調べやすくなってきました。

比較的、規模がある賃貸マンションの方が適正賃料が分かりやすいのは言うまでもありません。検討しているマンションの同等クラスもしくは、参考になるレベルの賃料を目安にするといいと思います。

稼働率が高く、一定以上の水準の賃貸マンションという点では、UR都市機構の築年数の浅い賃貸は、かなり参考になると思います。また、最近は不動産証券化の流れで、都市部やターミナル駅では、築年数がかなり浅い物件が増えてきていますので、稼働率が9割程度の物件を参考にするのも一つだと思います。
 
2000年代初頭の人気タワーマンションの価格は、総賃料で考えると安かった。
また、ディベロッパーによっては、販売センターで当該マンションを貸した場合の賃料設定を、調査機関に委託ないしは独自に調査し公開しています。買ったマンションが「借りるとすればいくらなのか」という点は、適正価格のモノサシとして是非把握したい点だと思います。
 

賃料×12カ月×設定年数で算出

購入しようとする住戸の賃料が算出できれば、あとは月数と設定年数を掛けると価格が出ます。例えば、70m23LDKで15万円(管理費・共益費含む)で19年分の総賃料を一つの目安とすれば15万円×12カ月×19年=3420万円となります。市場の期待利回りは好況時と不況時では大きく変わりますが、総賃料の年数が低い方が当然購入メリットは高いと言えるでしょう。

次のページでは、その他の留意点について紹介します。
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