ドライアイ/ドライアイの症状・原因・予防・治療

現役医師に聞く!ドライアイ

年々増加中のドライアイ患者。その治療における専門医に、素朴な質問をしてみました。

執筆者:高林 克枝

ドライアイについて多くの学術研究を行ってきた眼科医、鶴見大学歯学部附属病院 眼科の後藤英樹先生にインタビューし、ドライアイについてコメントをうかがってきました。

後藤先生は、以前このサイトでもご紹介した花王のドライアイ対策リサーチのニュースリリースにもあるように、調査研究監修医としてもご活躍でした。

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後藤英樹先生
1.ドライアイをとりまく最近の状況について教えてください

A: ドライアイの患者数は、1995年では800万人でしたが、最新のデータでは2200万人に増加しています。

2.環境要因のなかで特に影響を及ぼすのは?

A: オフィスのエアコンからの送風、湿度などが悪影響を及ぼすと考えられます。特に都会の高層ビル内のオフィスは、窓が密閉されており、機密性が高いのも影響していると思います。

3.その他の注意すべき要因とは?

A: やはりパソコン作業のやり方、コンタクトで矯正している屈折異常(近視など)なども関係するようです。特に過矯正している場合などは、よくありません。

4.ドライアイは予防できますか?

A: 自分でできる対策としては、目を温めたり、蒸気などで湿らせることが役立つと思います。また、VDT作業の合間に目を休める、まばたきをするなどもよいと思います。

5.どのような症状になったら、眼科へ行くべきですか?

A: 目薬で症状が軽くなるような状態であれば、薬局で薬剤師に相談して、適切な目薬を選び、点眼するのがよいでしょう。それでも治らないような乾き、痛み、充血がある場合は、眼科を受診してください。

ドライアイ特殊検査はこちら(鶴見大学歯学部付属病院眼科サイト)

7.ドライアイは治りますか?

A: 軽度の症状ならば、治ります。軽度ではない場合は、治りにくいといえるかもしれません。対処療法はありますが、現段階では根本治療は難しいといえるかもしれません。

8.ドライアイのリスクとは?

A: 眼が乾くことにより、視覚に影響すること、角膜などに傷がつきやすくなること、仕事の生産性に悪影響を与えることなどがあげられます。

上記のように一連のお話をうかがってわかったのは、現代人にとって、なりやすく、一旦悪化させると治りにくいドライアイ。症状がひどくならないように、初期症状での対処が大切なのかもしれません。普段の眼の乾きを、あまり見過ごさないようにしましょう!

取材協力:鶴見大学歯学部附属病院 眼科


<ドライアイシリーズ>
【厳選記事集】ドライアイの症状・対策治療
【第1回】ドライアイとは?
【第2回】ドライアイになりやすい人とは?
【第3回】ドライアイをどう治す?


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