「咳が出たり、のどが痛くなったりします。職場のタバコの煙が原因でしょうか?」……というご相談を受けました。いわゆる副流煙による受動喫煙症の疑いがあるのですが、「受動喫煙による健康被害」を証明することは可能でしょうか? 日本禁煙学会による受動喫煙症診断基準を参考にして、簡単にまとめてみました。


受動喫煙による多様な症状

隠れてタバコ
嫌煙が主流となる中、肩身の狭い思いをしながら隠れてタバコを吸いますという人もいらっしゃるようです
タバコを吸わない人にとって、煙は非常に気になるもので、特に女性のほうが敏感だと言われています。いずれにしても、タバコの煙を間接的に吸い込むことによって、様々な症状が出現することがあります。職場や家庭でも気になった経験があるのではないでしょうか、代表的な症状は次のようなものです。
  • 咽喉(のど)がいがらっぽい
  • 鼻につく
  • 目の痛み
  • 頭痛
  • イライラする
実際には他にもいろいろな症状が出現することもありますが、ここでポイントとなるのが、それらの症状が本当にタバコの副流煙によるものか、ということです。風邪をひくだけでも同じような症状が起こることもありますので、受動喫煙の影響と証明するためには状況を総合的に考える必要があります。


副流煙の影響を証明する方法

受動喫煙の影響である場合、急性症状が存在する(した)ということがほとんどです。前項のような症状があったとき、次のような状況はありませんでしたか?
  1. タバコの煙にさらされてから(もしくは煙の量が増えてから)症状が出現した
  2. タバコの煙がなくなれば症状も改善し、煙のない状況であればこうした症状が出現しない
  3. タバコの煙以外の有害物質に接していない(気道粘膜に影響を与える物質・刺激物など)
こうした3つのポイントがあてはまり、更に同じ状況を繰り返す場合には受動喫煙症である可能性が高くなります。

ところが自分自身は喫煙をしないのに、慢性化、つまり慣れてしまっているということもあります。こうした場合、自身の症状に気づかないままに健康へ影響が及んでいることがあります。例えば、配偶者の喫煙によっても肺がんの危険性が高まることが指摘されています。


次のページでは受動喫煙を証明するための検査法をご紹介します。