カボチャやブロッコリー、ピーマン、トマトなど、赤・黄・緑色の野菜を緑黄色野菜と言います。これらの緑黄色野菜は、体内でビタミンAに変わるカロテンが豊富に含まれ、このカロテンは、カラダの粘膜を保護することから、カラダの抵抗力を高めると言われています。特にカロテンの中でも、β-カロテンは、ガンなどを予防する
さらに最近では、トマト色素のリコピン、ピーマンのクロロフィル、ブロッコリーやほうれんそうに多く含まれるルティンなど、β-カロテン以外の成分にも抗酸化作用が認められ、ますます緑黄色野菜に人気が高まっています。
こうした緑黄色野菜人気沸騰の裏で、日陰の存在になっているのが、淡色野菜。色も白いだけに、存在が薄くなりがち? のようで・・・。 例えば、ブロッコリーとカリフラワーは、よく似た花を食べる野菜ですが、年間の出回り量は、今やブロッコリーが年間15万トンで、カリフラワーの5倍とか。テレビ番組などで、「現代人の健康には、緑黄色野菜を!」という言葉が出るたびに、ブロッコリーの売れ行きの伸びが加速するのだそうです。
緑黄色野菜と淡色野菜の例
●緑黄色野菜
かぼちゃ・ピーマン・ブロッコリー・ほうれんそう・小松菜・にんじん、トマト、春菊、にらなど
●淡色野菜
玉ねぎ・らっきょう・キャベツ・かぶ・大根・白菜・カリフラワー、れんこんなど
◆クローズアップされた淡色野菜の力◆
ところが、最近この日陰の存在、淡色野菜を見直す説が出てきました。淡色野菜に含まれているイオウ化合物にも、カラダの免疫システムを活性化させ、免疫力をアップさせて、ガンや生活習慣病に効果があると発見されたのです。またねぎ、玉ねぎ、らっきょうなどに含まれる硫化アリルも、免疫力をアップさせ、疲労回復などの働の他に生活習慣病やガンを予防する効果があると認められました。やっと淡色野菜にも、スポットライトが当たり始めたのです。
な~んだ、結局、緑黄色野菜も淡色野菜も、どっちもカラダにいいんじゃない・・・。まぁ、こういう研究報告は、今の私たち人間が分かりうる、一つのデータにすぎません。今後どんどん新しい発見がされたり、これまでの説は間近いだったとか、いろいろと出てくることでしょう。食べ物のことに限らず、この世界には未知のことはまだまだあります。情報に振り回されて、すぐ何か飛びつくのではなく、昔から食べてきた食生活を見直し、自然の営みにそった旬の、新鮮な食べ物を選んででおいしくいただく。そんな当たり前のことが、一番大切なのかもしれませんね。
■関連リンク
「濃い野菜の色の落とし穴」(おいしい健康倶楽部より)