メープルシロップは、ミネラル豊富で砂糖に比べてカロリー控えめ

私はお料理によってきび砂糖や上白糖などを使いわけていますが、メープルシロップを使ってピクルスを漬けたり煮物の甘み付けをしたりすると、とても美味しく仕上がります。

下の表を見ておわかりのように、黒砂糖やハチミツもミネラルなども多く含まれ栄養価が高くて風味もよいのですが、メニューによっては黒砂糖のえぐみや、ハチミツの風味が気になることがあります。メープルシロップは、コクがあるけれど上品な甘味なので、使いやすいと感じます。
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メープルシロップは、上白糖と比べて炭水化物以外のミネラルなども含むので、重量当たりでエネルギー量が低くなっています。


メープルシロップについて、カロリー(エネルギー量)やミネラルの栄養価などを見て他の甘味料と比べてみましょう。

メープルシロップは、黒砂糖やハチミツ同様に、精製度の高い上白糖と比べてカルシウムやカリウムなどのミネラルが多く、特に亜鉛などは他の糖類より多く含まれています。また100g中にミネラルなどが多く炭水化物が少ないため、砂糖類と比べてカロリーが100kcalほど低いのも特長です。

価格も高めなので、少しずつ使うことで、薄味に慣れ、カロリーダウンにつながるかもしれません。上手に使ってみてはいかがでしょうか。

またメープルシロップには67種類ものポリフェノールが含まれており、そのうちの9種類はメープルシロップ特有の成分なのだそうです。ポリフェノールの成分とその機能性についても、動物実験ですが、抗酸化や抗炎症さようなどが少しずつ研究が進んでいるようです。
 

「メップルシロップは血糖値をあげにくい」というのは本当か

健康のために甘味料を選ぶ際に、血糖値を急激にあげるかどうかを気にする人も増えています。以前は、甘味料の種類も少なく、白砂糖と比べると血糖値を上げにくいとよく取り上げられていました。

ケベック・メープルシロップ生産者協会では、カナダのラバル大学の実験報告を紹介しています。

メープルシロップにはアブシシン酸ファミリーの植物ホルモンが相当量含まれていることを明らかにしました。これらの植物ホルモンは、インスリン抵抗性の発症を抑える作用を持つ可能性があります。アブシシン酸や、その代謝物であるファゼイン酸には、筋肉への糖の取り込みを活発にし、膵臓からのインスリン放出を促し、脂肪細胞へのインスリン感度を高める可能性があるため、メタボリックシンドロームや糖尿病に対して有効な武器となり得るのではないかと期待されています。

同大学の別の研究ではラットの実験ですが、メープルシロップを加えた餌を与えても、ショ糖を加えた餌を与えた時のような急上昇がみられなかったという報告があります。

これは一つの事実にすぎません。なんども様々な研究を重ねて、どのような条件でどの程度上がりにくいのか、今後明らかにされていくでしょう。

また羅漢果やステビア、アガベなどの植物から取れる甘味料、エリスリトール(糖アルコール)など、血糖値に影響しない、あるいはメープルシロップのGI値(血糖上昇指数)よりさらに低い甘味料が出回っています。

カロリーが控えめと言っても甘味料ですから、油断して使いすぎると意味がありません。メープルシロップはあくまで食品ですから、過度な期待はせずに、おいしさを上手に活用しながら、量を使いすぎないなどコントロールする工夫をすることが重要と思います。
 

メープルシロップはサトウカエデの樹液を煮詰めてできる

メープルウォーター
カエデから採取した樹液はメープルウォーターと呼ばれています。
写真提供/ケベック・メープル製品生産者協会
なぜ樹木から蜜がとれるのか不思議ですよね。カナダは寒さが厳しいので、メープルの木は、冬に備えて夏の間にでんぷんを生成して蓄え、そのでんぷんが糖分に変わるのです。

メープルの樹液をどんどん煮詰めて濾過したものが、メープルシロップとなります。1本のサトウカエデから約40リットル以上採取でき、1リットルくらいになるまで煮詰めます。

メープルシロップの生産地は、8割がカナダで特にケベック州が世界最大で、他にはアメリカ・ニューイングランド地方などが有名です。わずかですが、日本の北海道でも生産されているそうです。
 

メープルシロップのグレードと風味の違い

メープルシロップと言えば、パンケーキにかけるというイメージがあります。昔の料理事典などを見ても、ほとんどが「樹液を煮詰めたもので…、シロップとして使う」という程度しか解説されていません。でもメープルシロップにこだわるなら、100%ピュアなもので、その栄養価やグレードなどの違いによる風味なども知っておきたいものです。
 
グレード
下のものほど、色が濃く、クセも強くなります。
写真提供/ケベック・メープル製品生産者協会
メープルシロップのグレードは、収穫時期や、煮詰める工程によって味や透明度が異なり、それによってグレードが決まりますし、各メーカーによっても味の差がいろいろとあるようです。

一般的には5種類のグレードに分けられています。最高ランクのエキストラライトは、春先の最も早い時期に採取した、いわば一番搾りです。ライト、ミディアムと、順に採取時期が遅くなり、表の下にいくほど比例して色が濃く、クセのある味わいになると言われています。

エキストラライトは、色は薄いですが、味や香りは薄いというのではなく、たいへん研ぎすまされたクリアな感じ、しかも後口に残らないすっきりとした味わいです。一番価格的にも手頃で、風味的にも一般受けするのか、スーパーなどで最も見かけるのはミディアムです。
 

メープルシロップは幅広い使い方を楽しんで

大根葉炒め
大根葉のほろ苦みが子どもは苦手ですが、メープルシロップと少しお味噌を入れると好評でした。
メープルシロップの使い方はお好みですが、エクストラライトやライトはやはり繊細な風味ですから、パンケーキやヨーグルトやアイスクリームなどに、アンバーは強いコクと風味が味わえますので、焼き菓子や煮物等の加熱用にというのを目安にされるとよいでしょう。

ダークになると、なかなか一般には手に入りにくく、タバコのフレーバーや、石鹸・コスメ等のフレーバーなどに利用されています。メーカーによっては品質も異なり、ダークもヨーグルト用に推薦されて販売されている場合もあります。

私はコーヒーや紅茶、ハーブティーなどの飲み物、また白和えや煮魚、お肉の煮込み料理など、いろいろなお料理に使ってみましたが、風味よく仕上がりました。例えば大根葉の炒めものなどは、ほろ苦くて子どもにはいつも不評だったのですが、メープルシロップを使うと強い甘い香りのおかげか、好評を得ています。

もちろん黒砂糖や蜂蜜なども栄養価に優れていますし、お寿司のシャリなどすっきりした甘味の方が適した料理には上白糖がむいています。それぞれの個性を生かしてお料理を楽しんでみてください。
 

メープルシロップはグレードや産地、添加物などの表示確認を

バリエーション
メープルシロップから、スプレッドやシュガー、トフなどの製品も作られています。
写真提供/ケベック・メープル製品生産者協会
市販されているパンケーキ用シロップの中には、メープルシロップに加えて水飴やフレーバーなどいろいろなものをブレンドしたものもありますので、誤解のないようにしてください。

メープルシロップの100%ピュアなものは、添加物等も入っていませんが、中には粗悪な商品も出回っているそうです。それを見分けるにはやはり生産地や採取方法、グレードなどきちんと表示されているメーカー、輸入元の商品を選ぶようにしましょう。

協力 ケベック・メープル製品生産者協会
参考/日本食品標準成分表

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