<INDEX>
  1. 業界研究・企業研究とは?
  2. 業界にこだわるな
  3. 企業研究のコツ
  4. 業界研究のコツ

業界研究・企業研究とは?

業界・企業研究
業界研究と企業研究の目的や位置づけを理解しよう!
まず、業界研究とは何だろうか。文字通り業界を研究することである。では、企業研究とは何だろうか。これも文字通り企業を研究することである。非常によく似た言葉だが、決定的に違う点が一つある。それは順序だ。企業研究が先で、業界研究が後である。つまり、業界研究は、企業研究を補完するために行うものだと考えてほしい。

意外に思うかもしれない。確かに大学の就職課やキャリアセンターが実施するセミナーも、「業界セミナー」「業界説明会」が先に実施されていることが多い。就職活動の進め方として、まず志望業界があって、その次に志望企業を絞り込んでいくように思うかもしれない。

でも、考えてみてほしい。例えば、航空会社の客室乗務員になりたいと思ったとしよう。単なるイメージであれば、どこの航空会社でもいいことになってしまう。でも思い出してほしい。実際は飛行機に乗った時、出会った客室乗務員の所作や言葉、心遣いに感動して目指したのではないだろうか。その客室乗務員さんは、「航空会社」の客室乗務員ではない。それはJALやANAなど、その「企業」の客室乗務員なのだ。その企業に興味を持ったのだ。よって、まず調べるべきはその企業そのものであり、次に、その企業が所属する業界のトップ企業や、その企業のライバル会社を調べながら業界全体を調べていくのが手順なのだ。

そもそも、業界・企業研究の目的は「志望動機を作るため」である。意中の企業の人事担当者が「熱意」を感じる志望動機を書くために、業界・企業研究を行うのである。よって、まずは気になる企業を研究し、その企業の業界内でのポジションを把握するために、業界研究を行うことを理解しよう。

業界にこだわるな

業界・企業研究
JTグループは飲料も売っている。湘北短大はソニーグループが運営している。業界というくくりは、あまり意味をなさない
企業研究がまず先だと述べたのには、もう一つ理由がある。それは業界というくくりが、昨今あまり意味をなさなくなっているからだ。

バブル崩壊前の終身雇用制・年功序列制時代には、「志望業界」は有意だった。右肩上がりの高度成長時代には変化も少なく、今までのやり方を踏襲していれば良かった。先輩の背中をみて育っていけば良かった。よって「業界」である程度仕事内容は想像できたし、準備することも出来たのだ。

でも、今は違う。職人や古典芸能などを除き、物凄いスピードで市場のニーズやトレンドが変化し、それに対応して技術も変革している。ブロードバンドや国際化という言葉さえ、陳腐化しつつある。よってそれに対応する「業種」も変化し、複雑になっているのだ。

例えば「楽天」は単にインターネット業界と言えるのだろうか。球団も持っているし、銀行もやってるし、本や旅行も扱っている。つまりインターネットをツールとして使っているだけに過ぎないのだ。

「アップルジャパン」だって、昔はパソコンメーカーだった。今やiPodなどポータブルオーディオや音楽ダウンロード、そして携帯電話メーカーでもある。近いうちに車だって作りかねない。

明日何があるかのかさえ、予想することは難しくなった時代。よって「業界」にこだわって志望企業を探すのは、少し危険と言える。あくまでも企業研究を深める「切り口」の一つに過ぎないのだ。

企業研究のコツ

業界・企業研究
企業研究をしっかりすれば、面接でも物怖じせずに挑戦できるよ
企業研究のアプローチを紹介する。

  1. 経営理念を暗記する
    「経営理念」「企業理念」「ビジョン(志・展望)」「ミッション(使命)」「バリュー(価値観)」など。会社案内なら最初のページに、会社ホームページなら会社案内の一番上に必ず載っている。経営理念とは、企業の長期的・普遍的な価値観や存在理由を言葉にしたもの。すなわち、「働く目的」である。よって、入社したらこの言葉を念頭に仕事を遂行しなければならない。言い換えれば、その企業の精神的なオリジナリティと言っても過言ではない。丸暗記しておこう。
     
  2. 求める力・求める人材像を確認する
    求人案内に必ず書かれている。もし書いてなければ、社長や先輩のメッセージに必ず「こんな人が欲しい」「こんな人が輝いています」と書かれているはずである。この「求める力」「求める人材像」は、その会社で活躍するための能力であり、その会社の特色を如実に表している。例えば、その企業のカラーによって独創性や積極性を重視するのか、信頼性やホスピタリティを重視するのかは変わってくるのだ。
     
  3. 顧客を把握する
    マーケティングで3C分析という手法がある。3Cとは、Customer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)である。まず顧客は誰なのかを考えよう。もちろん事業部によっても変わるので、その場合は志望する部署で考えてみよう。例えばモスバーガーなら、20~30代女性がメインである。もちろん、10代も40代以上も顧客だが、店内には確かに20~30代女性が多い。

    以降、参考例に書くのは私の主観である。ここに書くことが答えではないので、モスバーガー志望の学生は鵜呑みにせず自分で調べてね。
     
  4. 競合を把握する
    その企業のライバルはどこだろう。そして、そのライバルとの差は何だろう。モスバーガーならマクドナルドと比べてどうだろうか。分析方法としては、4P分析がある。4Pとは、Product(製品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotionである。それぞれにおいて、競合他社とどのような差別化を行っているのかを考えよう。
     
  5. 顧客から見えにくい価値をチェックする
    必ずしも顧客に向けただけの価値観が、君にとっての魅力になるかはわからない。例えば、モスバーガーで言えば、環境への取り組み、食育への取り組み、キャリア教育への取り組み(キッザニア東京)などが挙げられる。
     
  6. 究極の企業研究は、会社訪問と先輩訪問である
    今まで机上での企業研究の視点や手法を書いてきたが、一番手っ取り早くて確実な方法は、会社訪問と先輩訪問である。店舗を持つ企業であれば、お客様の立場でいろいろ聞けばよい。店舗がなければ人脈を辿ってアポを取るしかない。手間はかかるが、その企業の長所や短所、業界での位置づけ、やりがいや辛さなどを確実に把握できる。

    なお、さらなる究極の企業研究は、アルバイトやインターンシップで「やってみること」であることを忘れずに。

業界研究のコツ

業界・企業研究
意中の企業の業界内での位置づけを、しっかり説明できるようにしよう
意中の企業がみつかったら、次にその企業が属する業界を調べてみよう。

  1. その業界NO.1の企業を調べる
    業界本を読めばわかる。図書館や本屋で調べよう。手順は次の通り。
  2. 第一志望の企業と比べてみる
    第一志望の企業が業界NO.1であれば、NO.2と比べてみよう。

きっとライバル会社に立ち向かうために、何かを差別化しているはずだ。それは何かを考えてみよう。前述した、3C分析・4P分析をしてもよい。また、SWOT分析でもよいだろう。SWOTとはStrengths(強み)、Weaknesses(弱み)、Opportunities(機会)、Threats(脅威)の頭文字であり、「どのように強みを活かすか?」「どのように弱みを克服するか?」「どのように機会を利用するか?」「どのように脅威を取り除く、または脅威から身を守るか?」など、戦略を立てるときの観点で用いる分析方法である。

そうやって意中の企業のライバル会社を調べていけば、業界全体の構成が見え、その中で意中の企業がどんなポジションで、そしてどんな戦略を立てているのかが見てくる。結果、志望動機も熱く、血の通ったものになり、自分のどんな力をPRすればいいのかも見えてくるだろう。

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