自分の稼ぎで家族にプレゼントをしたい……
家族のためにと思ったのに…… |
佐藤さん「あの、本当にお仕事ありますか?絶対に収入はありますか?じゃあ、証拠として一筆書いてもらえますか?」
業者「もちろん書きますよ、でもお仕事をやってもらわなくては収入がありませんから、仕事はあります、という事ぐらいしかかけないですけど……」
この「一筆書く」という言葉に踊らされてしまった佐藤さん。確かに手紙は送られてきたのですが、「頑張って下さいね!」というたわいもない言葉が並べられていただけだったといいます。
それでも、惑わされてしまったのは「小額でも自分の稼ぎが得られる」という業者の言葉でした。OL時代は、自分が働いたお金で何でも買うことができました。でも専業主婦となった今は、夫へのプレゼントも「夫が稼いできたお金」から買わなければいけない。佐藤さんの場合、生活費に困っていたわけではありません。生活費は十分、商社マンの御主人が稼いできてくれます。
自分のおこづかいが欲しかったわけでもありません。少しでも社会に参加したかった、そして夫が稼いだお金ではなく、自分が稼いだお金で、夫と娘にプレゼントを買ってあげたかった。ただ、それだけの理由だったのです。
手紙が送られてきた翌日、彼女は、月額約13,000円、総額約60万円の4年ローンを組むことにし、この業者と正式な契約書を交わしてしまいました。
講習を受ければ、在宅での仕事がもらえる?
疲れ果てて勉強中に寝てしまうことも |
真面目な性格の彼女は、20枚のCD-ROMも全て開き、解説書にもきちんと目を通しました。しかし、その中に書かれていることといえば、「インターネットの成り立ち」や「ホームページはこんな風に出来上ります」といった初心者向けのあたり障りのない事ばかり。具体的な解説は、ほとんど書いてありません。
当時、パソコン初心者だった佐藤さんですら「こんな知識で仕事がもらえるのか?」と不思議に感じたそうです。それでも彼女は信じます。「仕事がもらえるためならば」と、2歳だった娘さんの子育てと家事をしながら、毎日、講座のための勉強時間をキープしました。