これは家具のテーマパークだ、と思わせるほどの店舗規模と楽しさを備えた家具屋がIKEAです。本家スウェーデンをはじめ、スイス、フランス、ドイツ、中国、シンガポール、アメリカなど世界30カ国以上に店舗を有する大型家具フランチャイズで、北欧らしいカラフルでお洒落なデザインと機能美を備えた家具がウリ。徹底した販売手法の合理化により価格もお手ごろとあって抜群の知名度と人気を誇っています。
このIKEA、SOHO向けの家具にも相当力を入れており、ホームオフィスにぴったりという家具が豊富。日本に店舗がなく、通信販売を行っていないのが残念ですが、お隣香港に店舗がありますし、個人輸入を代行してくれる業者もあります。お気に入りの空間で仕事をしたいというSOHOにとっては要チェックでしょう。オンラインカタログを眺めるだけでも仕事場作りの参考になりそうです。
今回はカナダにある7店舗のうちの一つバンクーバー店の様子をレポートします。鮮やかなブルーとイエローがIKEAのコーポレートカラー。バンクーバー郊外にある巨大な建物も同社のロゴマーク同様にブルーとイエローで彩られており、一目でIKEAとわかる外観です。
ざっと600台は収容できそうな駐車場は週末になると一杯で、周辺の道路が渋滞するほど(渋滞が少ないカナダなのに)。相当の人手でホットドックスタンドが出ることも。店内にはレストラン、ファーストフード店、スウェーデンの雑貨屋などの他、子供用のプレイランドもあるので遊びがてらに訪れる家族づれも目立ちます。単なる家具屋のはんちゅうを超え、それはまさしく家具のテーマパークと言えましょう。
バンクーバー店はSOHO向けの専用展示スペースを用意。SOHO向け製品に力を入れているのがここからも伺えます。といっても、実は北米では日本ほどSOHOという言葉が普及していないのでIKEAではホームオフィスとかプロフェッショナルオフィス向け家具と分類しています。
ざっとスペースを見渡すと様々なタイプの机を中心に、ファイリングキャビネット、書棚、小物などが並べられています。SOHOが家具を選ぶ上で重視したいのは効率良く仕事をするための機能性。そしてホームオフィスの場合はサイズとデザイン。居間や寝室の一角に仕事場を設けて仕事という場合にサイズは見落とせない要素ですし、デザインも居住空間にマッチさせたいところ。
IKEAではこの辺をきっちりとおさえた商品作りをしています。机はパソコンの収容を前提にしたものが多く、本体を置くラックが机の下に設けられていたり、引き出し式のキーボード台が用意。スペース面でも、機能面でもマルです。そのコンテンポラリーはデザインはよくあるグレイのオフィス家具とは一線を画しており、中にはインテリアとして置きたくなるような素敵なものもあります。