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経営者必見! '損益分岐点の活用法 1

今回と次回の2回にわたって、「損益分岐点」について解説していきます。経営者の方々には特に知っておいて頂きたい考え方ですので、これを機にマスターしてしまいましょう。

今村 仁

執筆者:今村 仁

中小企業・個人事業主の節税対策ガイド

損益分岐点とは

損益分岐点
あらゆる商売の基本となるのは、やはり「いくら売ったらいくら儲かるのか」ということでしょう。経営者の皆さまは、だいたいその金額を体で覚えておられると思います。まさにそれが「損益分岐点」なのです。つまり、損益がちょうど0になる売上のことを指します。今回はこの損益分岐点の計算の仕方などについてお届けしたいと思います。

経費には、2種類ある

損益分岐点の考え方の基本となるのが、固定費と変動費です。利益は「売上-経費」で計算されますが、その経費をさらに固定費と変動費に分けていきます。

固定費というのは、売上が増減してもその影響をほとんど受けず、だいたい金額が一定の経費のことです。例えば、地代家賃や保険料などが該当します。

一方、変動費というのは、売上の変動に比例して増減する経費のことをいいます。わかりやすい例では、材料仕入などが当てはまります。

損益分岐点を求めてみよう

損益分岐点を計算するためには、経費を固定費と変動費に分けて、下記の算式で計算します。

【損益分岐点】=固定費/(1-変動費率)
*変動費率=変動費/売上高

例えば、A社の今月の売上が500万円、固定費が200万円、変動費が400万円だったとします。この場合今月は100万円の赤字です。ではいくら売れば、損益トントンになるでしょうか。

変動費率=400万/500万=0.8
【損益分岐点】=200万円/(1-0.8)=1,000万円

となり、売上が1,000万円で初めて損益0になります。
つまり、100万円利益を増やすためには、売上を500万円増やさなければならないのです。

>固定費と変動費はどう分けるの?
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