コンピテンシー面接でチェックされる「再現性」
面接官が「ほほぉ。入社後も頑張ってくれそうな学生だな!」と、基礎力の再現性を伝えなくてはいけない。 |
良くありがちな自己PRの例。
「運動部で○○大会に出場し優勝した」→「だから計画立案力には自信がある」
「学園祭実行委員長としてイベントを成功させた」→「だから統率力には自信がある」
「起業サークルを立ち上げた」→「だから創造的思考力には自信がある」
「イギリスに2ヶ月留学した」→「だから親和力には自信がある」
前述したが、面接官は成果だけを評価しない。成果を出すに至った基礎力に「再現性」があるのかを確認しているだけなのだ。例えば「運動部で○○大会に出場し優勝した」ことも、そのチームに所属する他の人が頑張ったからかもしれない。他の強豪チームが不参加だったからかもしれない。天候など自然条件が味方したのかもしれない。ただ結果だけで、基礎力の「再現性」、つまり入社してからもその人がその力を再現してくれるのかはわからない。
その他、基礎力の再現性が確認できない(コンピテンシーを語っていない)自己PRの例が以下。これでは内定は取れない。
- 被面接者のポリシー…「私はどんなに困難な状況でも常にベストを尽くすことをモットーとしています」
- みんなでやったこと…「私の属するチームは、ディベート大会で優秀な成績を収めました」
- 成果の内容のみ…「○○大会で、前年度の成績を大きく上回るベスト4に進出しました」
- 抽象論…「真の国際人となるためには、異文化を理解すると同時に、自らの文化に対する理解も深め、日本人としての誇り、アイデンティティーをしっかりと持つことが重要です」
- 自分の特徴の説明…「私は、新しい環境にもすぐに適応することができ、友人もすぐに作ることができます」
- 将来の希望…「私は、学生時代から取り組んできた環境問題に対する興味・関心を将来の仕事に生かしたいと思います」
- 問題の指摘のみ…「日本人が英語が得意でないのは、最初から完璧な英語を話そうとするからだと思います」
- 知識の披露…「日本における○○業界の歴史を紐解けば…」
- 後悔の念…「あのとき~していればよかったと思います」
以上では、基礎力ですら表現していない。基礎力の再現性にまで辿り着くはずもない(※『コンピテンシー面接マニュアル』より抜粋し再構成)。
さて、どうやって大学時代のに力を込めて取り組んだことを話せば、基礎力はもちろん、基礎力の「再現性」が伝わるのだろうか。
※次のページで、「再現性」をどうやって伝えればいいのかについて学ぶ!
※記事「熱いヤツが採用される理由・その1」はこちら!