大学生の就職活動/就職活動の選考対策

先輩取材をして最強の自己PRを作る 2(3ページ目)

自己PR(志望動機)は憶測で書いてもダメだ。その会社が求める人材を先輩を取材することで把握し、その力を表現できる大学生活エピソードを引っ張り出せ。説得力がある自己PRは全て行動に裏打ちされるのだ。

執筆者:見舘 好隆

STEP-09:自らの経験の中から“求める人材”を表現するものを選び、ストーリーを書く

小僧寿し
小僧寿しの店長には、本当にお世話になりました。
さっき箇条書きした、「自分を成長させた経験」中から「求める人材」を表現しやすいものを選んで、さらに詳しくストーリーを書いてみよう。

私のお寿司屋さんでのアルバイトのエピソードを例に書いてみる。

<自分を成長させた出来事>
  • 基本を大切にすることの重要性
    小僧寿しのアルバイトで、私が炊くのを失敗した30合のシャリを、店長は私の目の前で丸ごとゴミ箱に捨てた。そこで得たとこは、基本をおろそかにすることを絶対にやってはいけないということだ。
<自分を成長させた出来事の詳細ストーリー>
  • 基本を大切にすることの重要性
    小僧寿しのアルバイトで、お寿司を握るスキルはもちろん、基本を大切にする重要性を心の底から学んだ。
    まずはシャリ場から経験する。米の計量→研ぎ→水加減→浸漬(しんせき)→炊飯→蒸らし→酢合わせ→冷まし→おひつに移す、という9段階ある。単純作業だが、一つでもおろそかにするとそのあと握るお寿司の味が落ちてしまう。そのことを理解せずに、私は酢合わせを失敗した。「大丈夫かな?」と思っていた私のミスを店長は当然のごとく見抜き、失敗した30合のシャリを、店長は私の目の前で丸ごとゴミ箱に捨てた。30合のシャリを目の前で捨てずとも、少し調整すれば使えたかもしれないシャリをあえて店長は私に全て捨てることで、私に事の重大性を伝えようとしたのだ。私は情けなく、そして、もう二度といい加減なことはしないと心に誓った。基本をおろそかにしないこと。私はごみ箱に打ち捨てられたシャリを二度と忘れない。
    ※当時の小僧寿しは、手で握ってました。今は機械かもしれません。


コツは、記事「300文字の自己PR作成法!」でも書いたとおり、以下の2点だ。
    • 固有名詞を入れること:

    今回は「小僧寿し」「シャリ」「研ぎ」「蒸らし」「酢合わせ」「冷まし」「おひつ」など、この経験独自の言葉を可能な限り入れ込んでみた。

    • 具体的数字を必ず用いること

    今回は「9段階」「30合」という言葉を用いた。その方がより相手に伝わりやすい。

この作業も単に「経験談」にならないように注意してね。あくまでも、自分をいかに成長させたかを伝えることであって、経験の説明に終始しないように意識して書くようにね。


【アクション】★求める人材にマッチする“自分を成長させた出来事”を選び出し、そのプロセスを詳細に書く。


※次のページで、「その経験で得た“力”を書く」ことを学ぶ!

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