大学生の就職活動/就職活動での業界・企業研究

プレエントリーする会社選びのコツ

年内にある程度の数の志望企業を決めなければ本番に間に合わない。しかし闇雲にプレエントリーしてもあとで絞れなくなる。会社選びのコツを学び、ある程度の数の「自らが輝く企業リスト」を作り上げよう。

執筆者:見舘 好隆

50社プレエントリーしたけど、多すぎて会社研究できません!

会社選び
プレエントリーしたいけど、何を基準にすればいいのかわかりません!
大学3年生(短大・修士なら1年生)にとって、今はプレエントリー(ブックマーク)はもちろん、エントリー(エントリーシートを出すこと)の真っ盛りである。また、大学2年生は、来年の夏から始まる就職活動について、今のうちに何をやっておけばいいのかという相談がよくある。去年に引き続き、今年も企業の採用意欲は高く、水面下での採用活動も活発であり、その勢いに学生は足元をふらつかせている感がある。

この勢いに焦ったり、また呑気に構えるのは良くない。今は自らの就職活動の軸を強く持ち、足場を固める時期である。大学2年生にとっては、これからの年末から春休みにかけて、目一杯選択肢を広げる最後のチャンスだ。できるだけたくさんの社会人や会社、仕事に意識して触れることが大切となる。

しかし、余り手を広げすぎるのもあとで絞りきれなくなるし、特に大学3年生にとっては、具体的に会社研究をする企業を絞る時期でもある。というわけで今回は記事「会社選びのキホン!」に引き続き、会社選びの簡単なコツを述べたいと思う。

それは収入や福利厚生、勤務地、知名度ではない。
「自分が成長できる環境は何処なのか?」の視点だ。


【選ぶコツ1】お客様は誰か?(BtoB・BtoC)

BtoBとはEC(電子商取引)においての「Business to Business」、すなわち企業間取引のことを言う。また、BtoCとは「Business to Consumer」、すなわち企業と一般消費者の取り引きのことを言う(CtoCは、Consumer to Consumer、すなわちネットオークションのような一般消費者間の取引)。今回はECの話ではないが、わかりやすいのでこの言葉を使ってみる。

さて、君が気になる会社はBtoB? BtoC? 例えばIBMはBtoBである。例えばイトーヨーカドーはBtoCである。ソニーはソニースタイルを除き、ほとんどがBtoBとなる。当然、BtoBの場合、一般消費者と仕事することはない。よって、もし「お客様とコミュニケーションしたい」と思っていたら、BtoBの会社では不可能となる。逆にBtoCはお客様と接することが多くなるが、BtoBの仕事もあるので、配属によっては「お客様とコミュニケーションしたい」けどできないこともある(例えば仕入れ担当になればBtoBだ)。また、一見BtoCのように見えるが、業務内容はBtoBの会社もある(例:JTB首都圏の業務は法人営業や、修学旅行などの教育旅行営業、代理店営業などの提携販売であり、BtoBである)。
誰と仕事をしたいのか? よく考えてみよう。

※次のページで、「取扱商品は有形・無形?」「チームで挑むのか、個人で挑むのか?」の視点でチェックしてみよう!
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