自律した学生になる方法・その1「自分なりのコメントが言える」
花田光世・慶應義塾大学教授が主催するキャリア・リソース・ラボトリーは、キャリア自律への行動を以下の3つに大別している。『一橋ビジネスレビュー 2003年夏号.SUM.(51巻1号)~キャリア自律の新展開』(写真提供:FotoStyles)
- ジョブデザイン行動
- ネットワーキング行動
- スキル開発行動
<「人事が切望する“自律した学生”」になる方法>
ではまず一つ目、「自分なりのコメントが言える」を考えてみよう。
リクナビ編集長である冨塚優さんは指摘する。
「私自身も学生さんを面接する機会がありますが、知りたいのはその人の知識の量ではなく、ものの考え方です。あるニュースについて意見を求めると、事実関係をとうとうと並べたてる学生さんがいます。私たちは事実やコトの経過を聞いているのではなく、そのニュースに対して“あなた自身はどう考えているのか”を知りたいのです」(『in&out』朝日新聞社・2002)
「面接で何を聞かれるか、わかんない~!」と悩む前に、日々自分なりの考え方をまとめておくことは確かに肝要だ。年金問題や拉致問題、イラク戦争、球団合併問題、三菱欠陥車事件、佐世保女児殺害事件など、それなりの見解が言えるようにしておこう。
「ふん、コメントぐらい言えますよ!」と思う無かれ。結構難しいよ。例えば三菱欠陥車事件。まず、ちゃんと事件の詳細を把握しておかないといけない。そしてどんな法律を違反したのかも知っておかないといけない。あと三菱自動車の再建計画やダイムラークライスラーと関係などの背景も。もし「何となく」での知識でコメントすれば、とんでもない意見を言ってしまうことになり、「この学生はいい加減だ!」と人事に烙印を押されるだろう。
※あと、極端な賛成・反対意見も危険だよ!という話です!