志望する会社が採るべき戦略とは何か?
次に、志望する会社が採っている、もしくは採るべき戦略とは何かを考えてみよう。それはその会社の業界内でのシェアや商品の特徴、供給システムのブラッシュアップ度などによって、以下の3つに大別される。- 差別化戦略
自社の製品やサービスを差別化することで、業界の中で独自性を創造していこうとする戦略。例えば低価格で喫煙OK、どんな小さな街でもあるドトールに対し、スターバックスは豆にこだわり禁煙、そして日本第一号店は銀座にオープンしブランド戦略を行った。一時期「59円ハンバーガー」を筆頭に低価格路線を展開したマクドナルドに対し、モスバーガーは逆に自然の材料にこだわった「ニッポンのバーガー匠・アボガド山葵880円」など、高価格高付加価値メニューで差別化している。
志望する会社がどのような「差別化戦略」を行っているのか、確認してみよう。
- コストリーダーシップ戦略
コスト面で優位に立つという基本目的に沿った一連の実務政策を実行することで、業界におけるコストのリーダーシップを取ろうという戦略。ここで言うコストは販売価格だけではない。仕入や生産、流通、人件費、広告宣伝費などを削減し、いつ何時ライバルが値下げしてきても対応できるコスト構造にしてある会社もそうだ。前出したDellやユニクロ、そしてカンバン方式で有名なトヨタは、徹底したSCM(サプライチェーンマネージメント)を行うことでコストを削減し、価格競争力及び高収益を保持している。
志望する会社がどのような「コストリーダーシップ戦略」を行っているのか、確認してみよう。
- 集中化戦略
特定の買い手グループや製品の種類、特定の地域市場などに企業の経営資源を集中する戦略。ニッチな分野や市場を狙う企業もこの戦略だ。例えば主婦の店ジャスコやダイエーに対し、高級スーパーの紀ノ国屋や成城石井はご存知の通り富裕層が住んでいるエリアにのみ出店している。全国展開するセブンイレブンに対し、セイコーマートは北海道だけに展開している。エイチ・アイ・エスは個人旅行・低価格・若年層をメインとしているが、ワールド航空サービスは添乗員付き高価格ツアーを展開、ターゲットはシニア層・シルバー層に絞っている。
志望する会社がどのようなターゲットに集中しているのか、確認してみよう。
※次のページで、その志望会社の業界は、どのような競争状態なのか?を知る。