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トヨタ・JAL・楽天が求める力をGETする (1)(2ページ目)

企業が求める力を獲得したいなら、とりあえず目標を作ってみよう。そして、自分も含めた課題解決のタスクにチャレンジしてみよう。そのワークをコツコツと続けることで、君の基礎力は成長するのだ。

執筆者:見舘 好隆

ただ経験してもダメ。経験から学ぶ力が必須なのだ!

将来の仕事への信念
経験するだけでは基礎力は身に付かない。将来の仕事への信念が大切だ。
さて、「企業が求める力」は、どうやって身につければいいのだろうか。この問題については、数々の先行研究があり、メッセージがある。
  • 「何かを学ぶためには、自分で体験する以上に良い方法はない」(アルバート・アインシュタンイン)
  • 「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」(江副浩正・リクルート創業者)
  • 「“内”よりも“外”に生きよう。そうすることで新しい、未知の、私にふさわしくない力が得られるかもしれない。」(開高健『開高健全集22』「頁の背後」)
  • 「やさしい戦いに勝つよりも、厳しい戦いで負けることの方が、強くなれるんじゃないか?」(映画『陽はまた昇る』)
  • 「偶然の幸運な出来事が起こるとき、あなたはその幸運な出来事を起こさせるための行動をとっている」(ジョン・F・クランボルツ)
  • 「運命の中に偶然はない。人間はある運命に出会う前に、自分でそれをつくっているのだ」(トーマス・W・ウィルソン)

どうも「経験」が肝であることは間違いない。しかしながら、「経験」すれば必ず成長できると言えば、必ずしもそうではない。例えば留学すれば、インターンシップに行けば、『ピースボート』『深夜特急』に乗れば、必ず成長するのかと言えば、必ずしもそうではない。

じゃあ、経験することのほかに、何が必要なのか。

この問いに答えてくれたのが、小樽商科大学大学院助教授の松尾睦さんだ。

「人が経験から学ぶ際、次の3つの要素が関係すると思われる。すなわち、『良い経験にめぐり合うこと』
『良い経験から多くのことを学ぶ力を持っていること』
  • 『良い経験を積む機会が多く、学ぶ力を養ってくれる組織に属していること』
  • である。(中略)以上の3要因のうち、『経験から学ぶ力』が経験学習プロセスを解明する上で鍵を握ると考えた。なぜなら、いくら優れた組織の中で良い経験を積む機会に恵まれても、経験から学習する力がなければ、人は成長しないからである。また『経験から学ぶ力』として、筆者は『仕事の信念』に着目した。(中略)いくら良い土を与えても、植物自体に養分を吸い上げる力がなくては良い実を結ばないのと同じように、良い経験をしても適切な信念を思っていなければ、学習の効果は上がらない。」(出典:『経験からの学習』松尾睦)

    つまり、「経験から学ぶ力」が必要であり、その力を支えている「仕事の信念」、つまり「仕事を通して○○を表現したい」といった、仕事への価値観やポリシー、哲学を持っていなければいけないということだ。

    「仕事の信念」では、ちょっと重いかな。今回は「将来の仕事への信念」としよう。

    そして、この観点でもう少し掘り下げて考えてみよう。


    ※次のページで、「経験から学ぶ力」を支える「仕事の信念」とは何かを考えてみよう!

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