派遣で働く/派遣で楽しく働くコツ

派遣先の嫌な仕事は断る? 仕事を引き受けるメリットと上手な断り方

派遣先で、苦手だなぁと思う嫌な仕事を断るだけではなく、前向きに取り組むことで、スキルアップが期待できてお給料だってもらえてしまう。今回はストーリー仕立てで苦手な仕事に取り組むメリットを紹介します。苦手を克服して自信にも繋げましょう。

執筆者:林 紀子

派遣先の嫌な仕事、上手に断るには?引き受けることのメリットも解説

派遣先の嫌な仕事は断るべき?

苦手な仕事を頼まれた時の選択で自分の未来をコントロールする力も身につくかもしれません

担当業務の中で、この仕事は苦手だなぁと思うことありますか? 
苦手な仕事でも、前向きに取り組むことで、スキルアップができてさらにお給料がもらえたらいいですよね。

今回は苦手な仕事を引き受けることのメリットと発想の転換方法、意欲を見せながらの上手な断り方のポイントをお話します。
 
<目次>
 

苦手な仕事、頼まれちゃった!

<登場人物>
サエキさん
先月から新しい派遣契約を結びA社(電機メーカー)の営業サポートをする営業事務。パワーポイントを使用したプレゼン資料作成や経費処理などを担当。以前の派遣先でも、資料作成や、経費処理を行っていたのでその時の経験が十分生かされていて、持っているスキルでさくさくできる仕事内容にも満足しています。時給は1650円。

ウエヤマさん
客先への書類届けやファイリング、資料発送管理などをサポートする営業事務。A社での就業歴は長いですが、事務職経験がサエキさんより短いためPCスキルは少しサエキさんより下。仕事内容には満足していますが、もう少し時給は上げたいと考えています。時給は1550円。

ヤマダ上司
サエキさんとウエヤマさんが働く、10名からなる第3営業部の部長。


ある日、苦手な仕事を頼まれた…
サエキさんとウエヤマさんは業務分担はできているのですが、時々突発的に発生する仕事もあり、その場合は、2人の間で、どちらかが担当することになっています。

ある日、上司とサエキさんとの間でこんなやり取りがありました。

「サエキさん、V-Look UPってやったことある?」

(V-Look UP…ってなんだろう?)
「いえ、ありません。」

「エクセルの関数ってわかるかな?」

(うわ~どうしよ、使ったことないし、エクセルの関数って苦手だなぁ。これって、やりなさいってことだよね? でも、今日は結構やることもあるし、できれば、面倒なことは頼まれたくないなぁ。)と思ったので、

「関数の簡単なのはわかりますが、V-Look UPの経験はありません。」

とだけ答えました。上司は少し残念そうに

「そっか、じゃあいいよ。」

と席に戻りました。しばらくしてから外出から戻ってきたばかりのウエダさんに

「ウエダさんって、V-Look UPわかる?」

と同じ質問をしました。ウエダさんは

「いえ、ありませんが、何かあるのですか? もし教えていただければ、やりますが…。」

「あ、お願いしてもいい? そしたらさ…。」

上司は、ひと通りやり方を説明してウエダさんは作業を始めました。

サエキさんはちょっとバツが悪くなりました。
(やっぱり、引き受ければよかったかなぁ。あの時、なんか、今日少しやることあったからやりたくなかったんだけど、印象、良くないよね?)

もし、上司や同僚から突然苦手な仕事を頼まれたとき、あなたはサエキさん、ウエダさんどちらの回答をしますか? それとも別の回答?
 

スキルアップ以外にもこんなメリットが

状況にもよりますが、現状に満足している場合であっても、ウエダさんのように少し難しいと思える仕事でも、積極的に引き受けてみることをガイドはお勧めします。
それは、新しいスキルが身につくことはもちろんですが、それ以外にも、次の効果が狙えるからです。

■苦手な仕事を引き受けるメリット
・積極的に引き受ける姿勢が派遣先企業から評価され、派遣会社に報告されれば、派遣会社からの評価も上がる。
・自分から派遣会社へ、前向きな姿勢をアピールできる。仕事内容によっては一定期間が経てば時給アップ交渉に使える場合がある。
・次への仕事を探す時、経験が増えているので有利に働く場合が多い。

サエキさんのように、スキルアップや時給アップもそれほど望まないから、なるべく引き受けたくないと考える場合もあるかもしれませんね。あまりにも仕事を断ったり、経験がない状態が続くと、多くはないかもしれませんが、「人員削減」などの理由で更新がされない場合もあるかもしれません。

ただ、予定があるから定時に仕事を終えたいなど、個人的な事情がある日もあるでしょう。
そんな場合は、サエキさんのように、「ありません。」だけで終わってしまうのではなく、
「ありませんが、何かありますか? ただ、今日は予定があるので○時までに今の仕事を終わらせなければならないので、できれば明日にお手伝いしたいのですが、お急ぎでしょうか。」
など、今日はできないことを伝えながら、代替案を提案して前向きな姿勢をアピールしてみては?
一言添えるだけで印象も次のチャンスも変わりますよね。
 

今の経験が次の機会を生む

今回は表計算V-Look UPを例に出しましたが、そのほかにも、派遣の事務系の仕事の募集条件となっているPCスキルには以下がよく見られます。

■エクセル 
・IF関数
・フィルタ
・マクロ
・ピボットテーブル
・表やグラフの作成など

■ワード
・差し込み印刷など

ガイドの場合、営業事務の面談時に、エクセルの「V-Look UPなどの関数」と「データからのグラフ作成」、ワードの「差し込み印刷」の使用経験について聞かれたことがあります。

たまたま直前の派遣先で、V-Look UPを教えてもらいながら使っていて、その時の経験が次の仕事ですぐに役立つとは思いませんでした。面談を受けた時に「あの時やってよかった」と思ったのです。

もちろん、人によっては苦手な仕事の中にはPC関連以外にも、「電話に出るのが苦手」とか「細かい作業が苦手」などそれぞれあると思います。

日々の仕事の中で、余分に時間がかかってしまうとか精神的な負担がかかるなど、「苦手な仕事を避けたい」という気持ちになった時、「将来役に立つかもしれないスキルが勉強できてその上お給料ももらえる」と発想を変えてみれば、思わず断りたくなる仕事も、素直に引き受けられるかもしれませんね。苦手を克服したら、スキルだけでなく、次のステップにつなげる自信もついてきそうな気がしませんか。


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