今回は苦手な仕事を引き受けることのメリットと発想の転換方法、意欲を見せながらの上手な断り方のポイントをお話します。
■苦手な仕事、頼まれちゃった!
■スキルアップ以外にもこんなメリットが
■今の経験が次の機会を生む
苦手な仕事、頼まれちゃった!
苦手な仕事を頼まれた時の選択で自分の未来をコントロールする力も身につくかもしれません |
サエキさん
先月から新しい派遣契約を結びA社(電機メーカー)の営業サポートをする営業事務。パワーポイントを使用したプレゼン資料作成や経費処理などを担当。以前の派遣先でも、資料作成や、経費処理を行っていたのでその時の経験が十分生かされていて、持っているスキルでさくさくできる仕事内容にも満足しています。時給は1650円。
ウエヤマさん
客先への書類届けやファイリング、資料発送管理などをサポートする営業事務。A社での就業歴は長いですが、事務職経験がサエキさんより短いためPCスキルは少しサエキさんより下。仕事内容には満足していますが、もう少し時給は上げたいと考えています。時給は1550円。
ヤマダ上司
サエキさんとウエヤマさんが働く、10名からなる第3営業部の部長。
ある日、苦手な仕事を頼まれた…
サエキさんとウエヤマさんは業務分担はできているのですが、時々突発的に発生する仕事もあり、その場合は、2人の間で、どちらかが担当することになっています。
ある日、上司とサエキさんとの間でこんなやり取りがありました。
「サエキさん、V-Look UPってやったことある?」
(V-Look UP…ってなんだろう?)
「いえ、ありません。」
「エクセルの関数ってわかるかな?」
(うわ~どうしよ、使ったことないし、エクセルの関数って苦手だなぁ。これって、やりなさいってことだよね? でも、今日は結構やることもあるし、できれば、面倒なことは頼まれたくないなぁ。)と思ったので、
「関数の簡単なのはわかりますが、V-Look UPの経験はありません。」
とだけ答えました。上司は少し残念そうに
「そっか、じゃあいいよ。」
と席に戻りました。しばらくしてから外出から戻ってきたばかりのウエダさんに
「ウエダさんって、V-Look UPわかる?」
と同じ質問をしました。ウエダさんは
「いえ、ありませんが、何かあるのですか? もし教えていただければ、やりますが…。」
「あ、お願いしてもいい? そしたらさ…。」
上司は、ひと通りやり方を説明してウエダさんは作業を始めました。
サエキさんはちょっとバツが悪くなりました。
(やっぱり、引き受ければよかったかなぁ。あの時、なんか、今日少しやることあったからやりたくなかったんだけど、印象、良くないよね?)
もし、上司や同僚から突然苦手な仕事を頼まれたとき、あなたはサエキさん、ウエダさんどちらの回答をしますか? それとも別の回答? 答えが出たら次のページへ。