「どこへ行ったのか思い出せない……」
199×年、その会社には月末になると、決まって唸り声とも、呻き声とも取れない声がこだましていた……。
経理のK子がおそるおそる耳を傾けると、
「うー、1ヶ月も経っていないのに、どこに行ったか思い出せないー」
「思い出せないから、もう精算しないでいいか!いや、でも、妻にバレたとき何といえば……」
と、聞き取ることが!
そう、その声は月に一度の経費精算に苦しんでいる企業戦士達の声だったのだ!
「毎日ちゃんと書いていればいいのに」K子の言う正論に、「そんなこと言ったって、企業戦士にはそんな暇は無いときもあるのだ!」と、心の中でしか反論できない自分に、企業戦士はますます落ち込んじゃうのであった。
なぜなら企業戦士は、経費精算の遅れが月次決算の遅れを招き、最終的には本決算まで遅らせてしまう可能性や、これらの事がもたらす結果の重大さを知っていたからである。
……しかし、こんな苦しみも2007年の今となっては、良い思い出である。
すっかりベテランとなった企業戦士の胸の中には、ペンギンとロボットが手をつないだマークのカードが輝いているのであった。
なんて、イントロ、長くなりすぎましたね。今回は「PASMO」と「経費精算」のおはなしです。
「PASMO」があれば、もう安心!?
「オートチャージサービス」でPASMOを申し込むと、およそ1ヵ月後、このような封筒に入って手許にやって来ます! さて、その実力は……? |
「経費精算」は「経理の仕組み」としてはなかなか良い仕組みですが、「経費精算書を提出するほう」としては、なかなかコレが、難儀な仕組み。イントロのとおり、苦手な人にはいつまでたっても苦手な作業の1つでしょう。
かく言う私も、電車やバスであちこち移動することもあり、経費精算はあまり得意なほうではありません。
「プリペイドカード」は裏に履歴が印字されるのでいいかな、と思っていたのですが、文字が重なって印字されたりすることもあって、イマイチ。
JR東日本の「Suica」が出たときは、履歴が紙に印字出来る!と期待していたのですが、地下鉄やバスでは相変わらず「プリペイドカード」を使わないといけないので、どっちつかずで面倒なのでした。
そこに現れたのが「PASMO」。関東一円のJR、私鉄、地下鉄、バスをほぼカバーできるようになる、とのことで「これは!もしかすると……」との期待を胸に、すかさず2月中旬、「PASMO」の「オートチャージサービス※」に申し込みました。
「PASMO」が手許に届いてから数日。その使用感と「経費精算にPASMOは使えるか?」を検証してみました。
※ 「オートチャージサービス」とは、残額が2,000円以下のPASMOで改札機にタッチすると、クレジットカード経由で自動的に3,000円をチャージしてくれるというサービス。これを受けるには、あらかじめクレジット会社に申し込んでおく必要があります。