「お電話ありがとうございます。アバウト商事、一般事務課の平井でございます」(もちろん架空の名称です…念のタメ)
と、いつものように電話に出たら、電話の相手が自分の家族や友人だった!
そんな時、とっさにうまくしゃべれなかった経験ってないですか?

「お、お世話になっております…ご、ご用件は」
なんて(笑)。

普段会社でナチュラルに話している言葉って、考えてみればプライベイトでは全くしゃべることのない、独特のものなのだな、と感じる一瞬です。
それを「オトナ語」と名づけたのは、糸井重里さん。
そして、「ほぼ日刊イトイ新聞」の人気コーナーに寄せられた、数々の「オトナ語」をまとめたのが「オトナ語の謎。」です。


オトナ語の謎。ほぼ日ブックス

 糸井重里 編集
 出版社: 東京糸井重里事務所
 ISBN : 4902516004

マナー本ではフォロー不可能!超実用的な受け答えも

ここで紹介されている『例文』は、ビジネスマナーとして紹介されることはないものがほとんどですが、ある意味(これもオトナ語かも)それ以上に、実用的で役に立つものです。

例えば、電話応対のマナーとして、電話をかけてきた方の名前を確認することは、必ず行わなければいけないこととして紹介してありますよね。
文例としては、「失礼ですが、どちら様でしょうか」が多いですが、実務で、このように言うことは、経験上、自分も相手も少ないように感じます。

多いのは、この本で紹介されている、
「失礼ですが……」

この「……」部分、文字にすると「……」ですが、電話では「間」というか、沈黙です。ですがこの部分に、お名前言って下さいの意味が込められていることは、社会人なら双方承知(のハズ)。

なので、「……」程度の間をとってから、
「アバウト商事の平井と申します」と答えます。
この沈黙の意味がわからないと、

A「失礼ですが…」
B「はい」(失礼ですがって何?)
A「…」(早く名前言ってよ)
B「…」(何で黙ってるの?)
「失礼ですが、どちら様でしょうか?」(怒)

マナーとして正しい言い方が出て来る頃は、Aさんはちょっとイライラしてるわけです(笑)。
Bさんからすると、「そんなの教えてもらってないしAさんの方がおかしい!」かもしれませんが、マナーや正しい日本語だけではフォローできないことあるんですよ~。私の感覚では、この間がわからない方に遭遇する機会は1年に1人くらいのほとんど常識なのです。

『言いまつがい』とは?

こういった、限りなく使える(?)文例てんこ盛りの『オトナ語の謎。』ですが、ビジネスマナー本としてご紹介するにはあまりに面白すぎるし、新入社員研修や、秘書検定の面接試験で不用意に使うと、怒られたり、不合格になる可能性が高い言い回しがほとんどかも。なので、就職活動中の学生さんには、とりあえず読み物としておすすめしますが、想像以上に実用的であることは、OL生活十数年のワタクシ平井が太鼓判を押します!

もちろん、「オトナ語」の使いこなしはバッチリなベテランさんにも楽しめる本ですが、笑うだけじゃもったいないかも。
巻末に、会社でよく使う漢字と外来語の読み方が紹介してあります。私もさらっと読んでて愕然!

「私、読みまつがってた!」

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