介護・福祉業界で働く・転職する/介護・福祉業界で働く・転職する関連情報

コムスン、介護事業から撤退(2ページ目)

虚偽申請問題で厚生労働省から、6月6日、介護事業所の新規開設、更新を認めない厳しい処分を受けた訪問介護最大手のコムスンが、同日、介護事業からの撤退を発表しました。取り急ぎ、この件についてまとめてみます。

執筆者:宮下 公美子

厚生労働省の処分内容

厚生労働省から下された処分は、コムスン発表の文書によると、以下の通りです。

■□
1.株式会社コムスン(以下コムスン)の全国8ヶ所の介護事業所において、「不正の手段により指定を受けた」という指定取消処分相当の事実が確認された。
2.これにより、コムスンの介護事業所について、平成23年12月7日までの期間、介護保険法に規定する指定・許可・更新を許可しない。
3.各事業所の更新時期が到来するまでの間、利用者に対するサービス提供を行うことは指定事業者の義務であること。
4.事業所が更新を迎えた場合又は廃止を行う場合には、それまでの間に、利用者への説明、他事業者への紹介等を徹底すること。
5.利用者の円滑な利用移行のための計画を作成し、本年7月末までに、厚生労働省、都道府県に報告し、以後、進捗状況を定期的に報告するとともに、必要に応じて行政の指導を受けること。
6.この他同社従業者の雇用確保への配慮すること。
■□

コムスン
積極的な採用を行い、事業を拡大してきたコムスン。まさか全面撤退に陥るとは……。
この処分により、コムスンは今後、事業所の6年ごとの更新ができなくなり、2011年末までに2081事業所のうちの約8割にのぼる1600あまりを順次廃止せざる得なくなります(一斉廃止ではありません)。コムスンの利用者は全国に約6万人あまりいると言われており、従業員はその数倍にのぼるはず。影響の大きさを考えると、本当に思いきった処分だと思います。それだけコムスンの手口が悪質だったということであり、また、リーディングカンパニーであるからこそ許されない、ということなのでしょう。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます