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社会・介護福祉士法改正案の内容について(3ページ目)

平成19(2007)年度通常国会で、社会福祉士及び介護福祉士法改正案が審議されています。4月26日には参議院厚生労働委員会で、一部修正され、附帯決議付きで可決されました。その内容について要点を伝えます。

執筆者:宮下 公美子

【参考】社会福祉士及び介護福祉士法等の一部を改正する
法律案に対する附帯決議

平成19(2007)年4月26日に参議院厚生労働委員会での採択の際、付せられた附帯決議は以下のとおりです。 

政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。

一、介護福祉士の資質の向上を図るための教育カリキュラム等の見直しに当たっては、養成施設ルート、福祉系高校ルート及び実務経験ルートのそれぞれにおいて、同等の水準の知識及び技能が担保されるよう措置すること。また、本改正による介護福祉士の資格取得方法の見直しに併せて、介護報酬の見直しなど制度面を含めて介護福祉士の社会的評価に見合う処遇の確保につながる施策の推進に努めること。

二、介護労働の魅力を高めるため、雇用管理や労働条件の改善の促進、生涯を通じた能力開発及びキャリアアップの支援、潜在マンパワーの就業促進等の実効性ある介護労働力確保対策を総合的に推進すること。

三、介護職員の任用については、介護福祉士を基本とすることを念頭に置きつつ、介護福祉士への円滑な移行を促進するため、その施策の在り方を十分検討すること。

四、准介護福祉士の仕組みは、フィリピンとの間の経済連携協定との整合を確保する観点にも配慮して暫定的に置かれたものであることから、介護福祉士制度の見直し後の介護福祉士の受入れの在り方について早急にフィリピン側と調整を行う等の対応を行い、その結果を踏まえ、速やかに介護福祉士への統一化を図ること。

五、実務経験ルートに新たに課される六月以上の養成課程について、働きながら学ぶ者の負担軽減に配慮し、通信課程を認めるほか、教育訓練給付の対象となるように基準の設定を行うこと。

六、厚生労働省令において介護福祉士の資格取得ルートを規定するに当たっては、法律上の資格取得ルートとの間で、教育内容及び実務経験の水準の均衡に配慮すること。また、今後、介護サービスの担い手の養成に係る新たな仕組みを設けるに当たっては、現在の資格制度との関係について十分検討を行い、現場が混乱に陥ることのないようにすること。

七、社会的援助のニーズが増大していることにかんがみ、重度の認知症や障害を持つ者等への対応、サービス管理等の分野において、より専門的対応ができる人材を育成するため、専門社会福祉士及び専門介護福祉士の仕組みについて、早急に検討を行うこと。また、介護福祉士をはじめ、関連分野専門職が社会福祉士となるための必要な履修認定等について検討すること。

八、社会福祉士及び介護福祉士の国家試験の在り方について、専門家による検討の場を設け、必要な知識及び技能を総合的に評価できるような内容となっているかどうかについて検証を行うこと。

九、社会福祉士の任用・活用の拡大については、今回の改正事項の実効性を高めるため、関係機関に対し周知徹底を図ること。
右決議する。
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