スポーツ栄養士になるための活動方法
菊池嘉代子さん。管理栄養士、健康運動指導士。栄養士はみなさんに元気でいてもらうためにサポートする仕事ですから、栄養士自身が元気でいる必要がありますよね。 |
スポーツ分野の仕事に就くためにどのように活動したり、知識をつけてきたのですか?
菊池さん:
将来、スポーツ栄養分野で仕事をすることを考えて、学校卒業後はスポーツクラブに就職しました。この経験は大変役立っています。集団を対象とした指導方法や、子供やいろいろな人とのコミュニケーションの仕方、運動に関して学びました。マネジメント業務も経験しましたね。
母校の先生にスポーツ栄養士として働きたいと相談していたことも、仕事の情報を教えていただけてよかったと思います。地域の保健センターなどの行政機関に行って、指導をさせていただきたいとPRをしたこともありますよ。初めはボランティアで行い、その後仕事依頼をいただくようになりました。
健康運動指導士の資格取得やパーソナルトレーナー向けセミナーを受講して、栄養以外に運動の勉強も進めていました。心肺機能や筋肉のこと、身体と運動の関連を学んだことは現場で生かしています。
音楽によって運動感覚の改善を促す療法を伝える活動を行ってる日本ミュージックケア協会では「どんな方でも運動ができる」ということを学び、これも仕事に生かしています。
ガイド:
仕事につくためにどんなPRをしているんですか?
菊池さん:
活動理念や自分のやってきたことを伝えるようにしています。わたしの場合はコミュニケーションを大切にしていることや学生のときの運動部活動、スポーツクラブで働いたことをPRしますね。
ガイド:
どんな人がスポーツ栄養分野に向いていると思いますか?また栄養士として活躍するにはどんなことが必要だと思いますか?
菊池さん:
いろいろなタイプの選手やスタッフと接しますし、スケジュールが流動的なこともあるので、先入観を持たず人とコミュニケーションをとってさまざまな対応をしていける人がなじみやすいかもしれません。また、走るスピードと心拍数の関係や運動中の心肺機能など、実際に運動しているときの体への理解は必要ですね。好奇心と開拓心を持ち続け、自己管理能力と積極性も必要です。
わたしはチューブ体操というのを運動指導で取り入れていますが、自分でも好きでやっています。人におすすめすることを自分でも実践しておくことが大切だと思っています。
応用スポーツ心理学や身体のプロポーション作りのセミナーなどにも積極的に参加して学んでいます。糖尿病改善のために学んだフットケアが、プロポーションを美しく保つ視点からも学ぶことで理解が深まったこともありました。セミナーに参加することでネットワークが広がり、講師依頼の打診もありましたよ。
最近は食材の使い方や盛り付け、フードサービスも学びたいと思い、レストランでも仕事しているんです。食と体と運動はつながっているので、これらは栄養士の仕事の勉強になっています。
次のページでは、栄養と運動から広がる仕事についてご紹介します!