正職員が徐々に増えつつあるとはいえ、非常勤の職員が圧倒的に多いホームヘルパー。不安定な立場にある上、自宅から利用者宅に直行することも多く、なにか問題があったときも、一人で抱え込みがちだと言われています。ではいったいどんな問題に悩んでいるのでしょうか。2002年12月、(株)ヘルスケア総合政策研究所が介護職2000名(回答数648)に行った調査報告書「介護職員の可能性と限界」のコメントを参考に考えてみます。これからヘルパーを目指す人は、現実を知るためにもぜひ読んでみてね。

■ホームヘルプ業務に対する利用者の無理解・誤解■

「草取り、犬の散歩、居室外のガラス拭き、家族も入る風呂場の大掃除、台所の換気扇の掃除まで、介護保険でやることではないと思います」(登録型・50代・女性)
「援助が必要とあまり感じない方でも、権利があるので利用されている方がいる。そういう方は、ヘルパーをお手伝いさんか賄いさんと思っている」(パート・50代・女性)
「ヘルパーをお手伝いさんにして、自分は遊び歩く利用者は何人もいます。そんな人に限って文句のうるさい人です。現場はわかっていながら謝り、機嫌を取るしかできない現実です」(パート・40代・女性)


 よく聞くのが「ホームヘルパーは家政婦じゃない」という怒り。本来、上のコメントにある草取りなどの業務は、利用者の自立した日常生活を助けるという理念から成っている介護保険の適用外なのです。にもかかわらず、利用者の中にはヘルパーはなんでもやってくれるものと考え、家政婦代わりに使っている人が相当数いるらしい。それは、介護保険の理念を知らない場合もあれば、知っていながらとがめられないのをいいことに、依頼してくるケースもあります。

もちろん、できないと断ってもかまわないわけですが、競争の激しい介護業界、断ることで利用者を逃がしたくないからと、事業者サイドが引き受けてしまうことも多いのです。結局、現場のヘルパーが理不尽を感じながら依頼に応えることになる、というわけ。図太い利用者は、断られると別の事業者へと渡り歩くようで、「前のところはこれぐらいやってくれたわよ」とすごまれた、という話を事業者に聞いたことがあります。

ヘルパーの仕事に誇りとやりがいを感じている人ほど、家政婦のように扱われることで、傷つき、仕事に疑問を感じるようになってしまうのではないかと心配。制度を悪用してラクをしようとしている利用者には、何らかのペナルティを科せるような仕組みができるといいのですが。しかし仕事を失いたくない事業者は、そんなことを公に告発したりしないか……。

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