コンサルタントは、定型でない問題に対処する
地頭力とコンサルタントの関係を理解するには、コンサルタントの仕事の性質をもっと理解する必要がありますでは、コンサルティングの依頼内容を考えてみます。お客さんは、自社でなかなか解決できない問題を、コンサルタントに依頼します。コンサルティング料金は多くの場合大変高額で、お客さんが解決が難しいまたはその人材がいないから依頼してきます。ですから、依頼する内容は複雑で、頭を抱えたくなるような問題です。原因が複雑に絡み合っていて、一体どうなっているのかわからないような問題だったり、そもそも唯一の回答がないような問題がコンサルティングの対象となるのです。
例えば、M&Aで2つの会社が合併したとしましょう。最近よくある話ですね。2つの会社では、別々の販売管理・在庫管理システムが動いています。別々の伝票を使い、仕事の進め方も違えば書類の書き方も違います。在庫管理の方法も違います。扱っている商品によって使うシステムも複数あり、それぞれ異なっています。
「これを統合し、現場に混乱をもたらさないようにしながら、上手くより効率的な仕組みを作って欲しい」
というのがクライアントの依頼です。クライアントの依頼自体は趣旨はわかるものの、どうやってそれを実現するのかという事に関しては、コンサルタントの提案を待っています。
コンサルタントはこのような依頼に対して、地頭力を発揮して応えなくてはいけません。